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【コラム】城彰二

連動少なく攻撃に厚みない

[ 2012年7月19日 06:00 ]

<五輪男子サッカー練習試合 日本・ベラルーシ>後半、途中交代して関塚監督(右)と握手をかわす吉田
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 勝ちはしたものの、課題の残る試合だった。特に前半は攻撃の連係不足が目立った。2人の関係はあるが、3、4人目が絡む形が少なく全体的に連動していない。扇原、山口の前線へのサポートも少なく攻撃に厚みがなかった。後半はポストプレーのできる杉本、動きのある斎藤らが入り流動的な攻撃もできたが、決定力不足は深刻。東は後半13分の決定機を決めないといけないし、得点した杉本にももっとチャンスはあった。きっ抗した試合では決定機を確実に決めないと厳しくなる。

 一方の守備はオーバーエージ枠の吉田が入ったことで安定した。センターバックは1人がボールに当たり、1人がカバリングに入ることを徹底できていた。徳永もベテランらしい落ち着いたプレーをしており、センターバックでもサイドでも起用できるメドは立った。

 後半に出た選手の方がモチベーションが高く出来が良かっただけに、関塚監督は1次リーグ初戦のスペイン戦に誰を先発させるのか悩むかもしれない。いずれにしても、日本は個の能力の高い選手がそろうだけに、残された時間で同じ攻撃のイメージを共有できるかがポイントになる。(元日本代表FW)

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