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【コラム】城彰二

持ち味を引き出し合った星稜2トップ

[ 2015年1月13日 05:30 ]

初優勝を決め歓喜の星稜イレブンら
Photo By スポニチ

第93回全国高校サッカー選手権大会・決勝 星稜4―2前橋育英
(1月12日 埼玉スタジアム)
 星稜は昨年準優勝のメンバーが5人残っていたことが大きかった。1―2と逆転されても浮足立たず、落ち着きとリズムを取り戻せたことが勝利につながった。攻撃は右の原田、左の宮谷の両サイドバックのクロスが起点になっていた。前橋育英も同様にサイド攻撃が特長だが、星稜は中央で大田と森山の2トップがいったんボールをキープし、そこから両サイドに展開するので、相手が的を絞りにくい。それがサイドを生かし、厚い攻めにつながっていた。

 延長前半5分の森山の勝ち越し点はパスに対してキープし、一瞬の隙を見逃さずに抜け出して、左足で決めた。4点目もこぼれ球をGKの位置をよく見て狙っていた。両足でシュートが打て、精度も高く、FWとしての嗅覚もあり、ストライカーとしての能力は高い。常に前に攻めようという姿勢を前面に出すムードメーカーでもある。2トップを組む大田が柔らかさも持ち合わせていてタイプが違う。役割分担してお互いの持ち味を引き出せたことも大きかった。(城彰二=元日本代表FW)

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