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【コラム】城彰二

3人目の動き&個人で崩す場面がもっと欲しい

[ 2023年11月17日 09:00 ]

26年W杯アジア2次予選   日本5―0ミャンマー ( 2023年11月16日    パナスタ )

前半、ヘディングでゴールを決める上田(撮影・小海途 良幹)
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 格下の守備を固める相手からどれだけ得点できるかがテーマだったが、早い時間に先制し、前半で3点取れたのはギリギリ合格点だった。3点とも連係からで、それは評価できる。ただ、3人目の動きや個人で崩す場面がもっとあればよかった。

 森保監督はどんな試合でもベストメンバーで臨み、戦いながらチームを成長させようと考えている。W杯本大会でベスト8の壁を越えるためにW杯本大会を念頭に置いてのことだ。前半で差がついたので、後半は渡辺や佐野、細谷、前川を試すことができた。代表のユニホームを着て戦うのは緊張感が違う。狙い通りの展開になったからできたことだ。

 上田の先制点のヘディングは滞空時間の長いジャンプをしながら遠くへ飛ばす難しいヘディングで、身体能力の高さと技術がなければできない。どんなに弱い相手でも3点取るのは素晴らしい。3年後を見据えれば、こういう時に得たチャンスをものにできれば、選手個人もチームも変化が出てくる。ただ、私の経験から言えば、スペインでプレーしていたときに日本代表の試合に招集されたが、長距離を移動して、試合に出られないと、自チームに戻った時にコンディションが整わないリスクもある。

 前半少しフワフワしている時間があったのは課題だが、ボールを奪われたらすぐに奪い返そうと全員が意識していたところは良かった。プレスも速く、チームが成長しているところは見られた。(城彰二=元日本代表FW・スポニチ本紙評論家)

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