明日海りお 新境地!!トップスターが「奴隷役」

[ 2016年11月6日 13:20 ]

トップスターが奴隷!?新境地に挑む明日海りお

 兵庫・宝塚大劇場で11日に開幕する花組公演「金色(こんじき)の砂漠」(12月13日まで。東京公演は来年1月2日~2月5日)は、王女と奴隷の愛と憎しみを描く壮絶なラブストーリー。「トップスターが奴隷役」というのも宝塚にとっては異例だが、明日海りおは「ファンの方の反響も凄くて(笑い)。宝塚でやるヒーロー像と違って凄く屈折しているけれど、憎しみがあるからこその激しさを出したい」と話す。

 ただ、柔らかな語り口からも分かるようにプライベートで「大声を出したり、怒ったりすることはない」(明日海)。その辺りのギャップも見どころの一つだ。

 昨年の雪組公演「星逢一夜」を大ヒットさせた上田久美子さんのオリジナル。「私にアテ書きしてくれたものなので、自分のインスピレーションと(上田)先生の一言一言に妄想を膨らませて役を起こしている」と、余計なことをそぎ落とし原点に戻った役作りで臨む。

 同公演でトップ娘役の花乃まりあが退団。明日海も「2人のコンビとしての集大成をお届けしたい」と気合が入る。先日迎えた花乃の誕生日には「これが在団中は最後」とプレゼントにカーディガンを用意したが「当日持っていくのを忘れてしまって…。次の日の朝一番で届けたんですけど」と、どこまでも天然でおっとりしている。そんな明日海が舞台でどんな激しさを見せるのか、トップ3年目にして見せる新境地にも注目だ。

 ◆明日海(あすみ)りお 6月26日、静岡市生まれ。静岡雙葉中を経て03年初舞台。月組に配属。08年「ME AND MY GIRL」で新人公演初主演。12年「ロミオとジュリエット」で当時のトップスター龍真咲とロミオを役替わりで演じ13年3月花組に。14年5月、トップスターに就任。昨年の「新源氏物語」で文化庁芸術祭賞新人賞受賞。身長1メートル69。愛称「みりお」。

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