珠城りょう スピード出世も「壁越えるのに必死だった」

[ 2016年10月24日 19:30 ]

入団9年目でトップとして走り始めた珠城りょう
Photo By スポニチ

 月組新トップスター・珠城りょうのプレお披露目公演「アーサー王伝説」が28日から大阪・梅田のシアター・ドラマシティで上演される(11月9日まで)。

 「岩に突き刺さった剣を引き抜いた者が王になる――」。英国ケルト地方に伝わる有名な伝説で、どんな力自慢も抜けなかった剣を手にした若い青年が、苦労や困難に立ち向かいながら王として君臨するまでを描く壮大な物語だ。

 若くして王になる運命を背負ったアーサー王と、入団9年目という早さでトップに駆け上がった珠城の姿がダブる。「周囲が言ってくださるほど、今回の役と自分が重なってるとは思ってなくて。ただこれまで苦労する役が多かった私からしてもヘビーな役どころ。“私が苦しんでる姿を見たい”という人にはオススメです」と笑わせた。

 現在のトップシステムが定着して以降、9年目でのトップ就任は、7年目でトップになった天海祐希(49)に次ぐスピード出世。「ここまで長かったようでアッという間。常に常に自分が思っている以上の高い壁が立ちはだかって、それを越えるのに必死だった」と振り返る。

 トップ就任を打診された時も「正直、すぐに首を縦に振ることはできなかったし、もう少し上級生の下でいろんな経験を積みたかった」と苦しかった胸の内も明かした。そんな中で力強く一歩を踏み出した珠城。伝統的な宝塚スターの雰囲気を残す、正統派トップの船出に注目だ。(土谷 美樹)

 ◆珠城(たまき)りょう 10月4日、愛知県蒲郡市生まれ。光ケ丘女高を経て08年「ME AND MY GIRL」で初舞台。月組となり入団3年目の10年「THE SCARLET PIMPERNEL」で新人公演初主演。13年「月雲の皇子」でバウホール初主演。14年からはダイキン工業のCMにも出演。身長1メートル72。愛称「りょう」。

続きを表示

バックナンバー

もっと見る