龍真咲 「私、すっごい幸せでした」

[ 2016年5月30日 05:30 ]

キャリアを重ねても新鮮さを失わなかった龍真咲
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 月組トップスター龍真咲のサヨナラ公演「NOBUNAGA<信長>/Forever Love!!」が10日、兵庫・宝塚大劇場で開幕する(7月18日まで。東京公演は8月5日~9月4日)。

 大の宝塚ファンだった自分が夢を実現してきた過程と、天下統一を夢見た織田信長の姿を重ね、現代的なトップだった龍らしく、日本物ながらロックテイストに仕上げたという。いまだに「全く退団の実感がない」と笑うが「多分、人一倍ないと思います。それより、初日に向けて仕上げていくことに集中している」と足元を見つめての作品作りにまい進しているようだ。

 01年、タカラジェンヌなら誰もが憧れる「ベルサイユのばら」で初舞台を踏んだ。月組に配属され、近年では珍しく組替えを経験することなくスター街道を歩み、12年にトップへ。劇団100周年の記念公演も担うなど順調過ぎる宝塚人生だった。

 「その時々では苦しいと思ったこともあるだろうけど、もう忘れていて(笑い)。だから私、千秋楽のあいさつで絶対言えること思いついてるんです」。龍は人懐っこい大阪弁でいたずらっぽい笑みを浮かべた。「“私、すっごい幸せでした”と。近年卒業される方の中でも、それは実感しますから。その一言は絶対言わなアカン」と明かした。さらに「涙?出ないですね」とも。トップ4年のキャリアを重ねても新鮮さを失わなかった龍らしい、ラストステージになりそうだ。(土谷 美樹)

 ★龍 真咲(りゅう・まさき)12月18日、大阪府東大阪市生まれ。城星学園高を経て01年初舞台。月組に配属。05年「エリザベート」の新人公演でルドルフを好演し翌年、バウホール初主演。07年「パリの空よりも高く」で新公初主演。12年「ロミオとジュリエット」でトップスターに。その後も「風と共に去りぬ」のスカーレットや「PUCK」など話題作に挑戦。身長1メートル71。愛称「まさお」。

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