明日海りお　新公の主演作に再演「フレッシュでいく」

笑顔で新人公演主演の思い出を話す明日海りお
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　兵庫・宝塚大劇場で２９日に開幕した名作ミュージカル「ＭＥ　ＡＮＤ　ＭＹ　ＧＩＲＬ」（６月６日まで、東京公演は６月２４日～７月３１日）で主演する花組トップスター明日海りお。１９３０年代のロンドンを舞台に、下町で育った名門貴族の後継者・ビルが一人前の紳士に成長する姿を、恋人サリーとの純愛をからめて描く男版シンデレラストーリーだ。

　明日海と同作の縁は深い。８年前、初めて新人公演で主演を務めたのも、初めて本格的な娘役を演じたのもこの作品だった。「毎日が自分との闘いであり、娘役としてもたくさんの事を学べた作品。それがまたトップという立場で巡り会えたことは本当にうれしい」と喜びをかみしめた。

　“おてんば娘”のジャッキーを本公演で演じ、新公でビルを演じた時「大きく、男らしく一歩を踏み出せた時の気持ちよかったこと（笑）。やっぱり男役が好きだし、これからもっともっと頑張ろう、と決意した作品だった」と明かした。

　しかし経験値がある分、今回はプレッシャーがかかるのも事実。「新公の時は１幕と２幕、休憩なしでビルを演じたんですね。そしたら途中でランナーズハイみたいになったことをよく覚えています。とにかく勢いがあった。今回も当時のようにフレッシュでいければいいのですが」と謙虚に話した。ターニング・ポイントとなった作品の再演で、トップ明日海の新たな魅力が発見できるに違いない。（土谷　美樹）

　★明日海（あすみ）りお　６月２６日、静岡市生まれ。静岡雙葉中を経て０３年「花の宝塚風土記」で初舞台。月組配属。０８年「ＭＥ　ＡＮＤ　ＭＹ　ＧＩＲＬ」で新人公演初主演。本公演では娘役の大役でもあるジャッキーも演じ話題に。１３年３月、花組に組替えとなり１４年５月、トップスターに。身長１メートル６９。愛称「みりお」。