早霧せいな ポリシー曲げず有終飾る

[ 2017年4月26日 17:00 ]

最後まで自分のポリシーを貫いた早霧せいな
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 雪組トップスター早霧せいなのサヨナラ公演「幕末太陽傳/Dramatic“S”!」が21日、兵庫・宝塚大劇場で開幕(5月29日まで、東京宝塚劇場は6月16日〜7月23日)した。江戸の品川遊郭を舞台にした人情喜劇で故フランキー堺さん主演でヒットした映画の宝塚版。

 一転、ショーはスピーディーな展開で組子一人一人と目を合わせ、別れを惜しむようなシーンも盛り込まれ、サヨナラらしさがあふれた。

 退団公演では通常、トップの要望を盛り込むことが多いが、早霧は一切リクエストはしなかった。「自分がやりたいことを言い過ぎちゃうと、そこが限界になるような気がして。(演出家の)先生が“今の私に”って意をはせて作ってくださるものを料理して出すのが私の仕事。ずっとそのスタンスだし最後にリクエストするのも違うな、って思ったので」。貫いてきたポリシーを曲げず“らしさ”全開のステージになった。

 学生時代、通信教育の特集でたまたま見かけた真矢みき(現・真矢ミキ)のタキシード姿に衝撃を受け宝塚を目指し「男役」にこだわり続けた16年。「千秋楽後、何もできなくなるぐらいやりきりたい」と完全燃焼を誓った。(土谷 美樹)

 ◆早霧(さぎり)せいな 9月18日、長崎県佐世保市生まれ。佐世保西高を経て01年初舞台。宙組配属。06年「NEVER SAY GOODBYE」で新人公演初主演。09年2月に雪組に組替えし13年の「Shall we ダンス?」ではクールな女役を演じ話題に。14年9月、トップスター就任。身長1メートル68。愛称「ちぎ」。

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