早霧せいな 最後の男役“江戸の粋”魅せる

[ 2017年4月17日 06:00 ]

「最後というより落ち着かない感じ」とサヨナラ公演独特の空気を明かす早霧せいな
Photo By スポニチ

 雪組トップスター早霧せいなのサヨナラ公演「幕末太陽傅/Dramatic“S”!」が21日、兵庫・宝塚大劇場で開幕する(5月29日まで、東京宝塚劇場は6月16日〜7月23日)。

 カウントダウンが始まった今、早霧は「サヨナラの実感はあるけれど“最後だな”という感覚ではなく“いつもと違う”という感じ。落ち着かないというかザワザワしている」と、独特の空気感を明かした。

 同作は故フランキー堺さん主演で今も「名作」と称えられる日本コメディー映画の傑作。「ビジュアル的にはいわゆる二枚目ではないので、最後の男役として“これで大丈夫なの?”という思いはあるけれど、見た目ではなく生き方の格好よさ、江戸の“粋”みたいなのが出せれば」と意気込む。

 宝塚随一の演技力を誇り、宝塚ファン以外も客席に取り込んでトップ就任以来、大劇場で4作連続100%超えの集客率を達成。劇団によると史上初の快挙でサヨナラ公演にも注目が集まる。早霧は「その瞬間、瞬間、最善を尽くしてきた」ときっぱり。

 ただ役作りにのめり込み過ぎるタイプなだけに「悔いはないけれど今思えば、必死過ぎてもうちょっと楽しめたのでは?と思う時もあります。数年後、この公演にも“最後なんだからもっと楽しめばよかった”って言うと思う。だけど苦しんだから今の楽しさがある」とも。唯一無二の男役カラーを発信してきた早霧のラストステージに注目だ。 (土谷 美樹)

 ◆早霧(さぎり)せいな 9月18日、長崎県佐世保市生まれ。県立佐世保西高を経て01年初舞台。宙組配属。06年「NEVER SAY GOODBYE」で新人公演初主演。09年2月に雪組に組替えし14年9月、トップスター就任。「ルパン三世」「るろうに剣心」「ローマの休日」など話題作をことごとくヒットさせた。身長1メートル68。愛称「ちぎ」。

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