作新・柳沼 ロッテスカウトの父が立てなかった晴れ舞台で堂々マルチ ネット裏からの熱視線に応えた

[ 2024年3月23日 05:00 ]

第96回選抜高校野球大会第5日・1回戦   作新学院3-6神村学園 ( 2024年3月22日    甲子園 )

<神村学園・作新学院>6回、適時打を放つ柳沼(撮影・大城 有生希)
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 【百花らんまん】父が立てなかった夢舞台に立った。敗れはしたが、作新学院(栃木)の柳沼翔(2年)は「5番・一塁」で出場し2安打1打点と活躍。父は同校OBでもあるロッテ・柳沼強スカウトで、息子の晴れ舞台はスカウトとしてネット裏から見守った。父も袖を通したユニホームで躍動し「全力でプレーしているところは見せられたので良かったです」と振り返った。

 埼玉出身で多くの強豪校からスカウトされたが、迷わず作新学院へ進学。「お父さんが(甲子園に)行けなかったので自分が出てプレーしたいなと。そういう思いも持って秋は戦いました」。昨秋、1年生ながら名門の4番を任され打率.356と打線をけん引。関東大会優勝、明治神宮大会準優勝に貢献し、父が高校時代に果たせなかった聖地にたどり着いた。

 「凡退しても下を向かず、全力でプレーしなさい」。大舞台では父からの大切な教えを胸にプレー。第2打席までは連続三振も、6回無死二、三塁の第3打席で中前適時打を放ち初安打と打点をマーク。7回の第4打席でも右前打を放った。高校入学時の目標は甲子園出場だったが「これからは甲子園で勝つ、優勝することに変わりました」。成長して戻ってこないといけない理由もできた。(村井 樹)

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