広島・九里 開幕投手へ準備完了 OP戦ラスト登板余裕の44球「自分のやりたいことはできている」

[ 2024年3月23日 06:30 ]

オープン戦   広島2ー2ソフトバンク ( 2024年3月22日    ペイペイD )

<ソ・広>広島・九里は気迫の投球
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 広島・九里亜蓮投手(32)が22日、11年目で初の開幕投手へ向けて万全の44球で仕上げた。今春3度目の実戦だったソフトバンク戦は毎回4奪三振で3回零封。前回12日の日本ハム戦では7回1/396球を投げ、一度ピークをつくったことで最後の実戦調整は余裕を持って終えた。1週間後の29日DeNA戦(横浜)で迎える晴れ舞台へ準備は整った。

 11年目で初の開幕投手に向けて態勢は整った。九里がオープン戦最後の登板で万全の投球を披露した。

 「前回はスライダーとシュートの精度があまり良くなかったので、その辺の確認と自分が持っている球種を全部投げて、確認しながらやれた。順調に自分のやりたいことはできている」

 立ち上がりから変化球多めの配球で、DeNAに劣らない強打者が並ぶソフトバンク打線を翻弄(ほんろう)。毎回4奪三振の3回44球で零封し、充実感を漂わせた。

 「イメージ通り投げられている球も増えている。そう(イメージ通り)じゃない球もあるので、そうじゃなくても、うまく使っていきたい」

 山川ら右打者に対しては内角に食い込むシュート、柳田ら左打者に対しては今春から取り組む新球のスプリットチェンジアップ、フォークなどの落ちる球を駆使。昨季まで武器としていたツーシームに頼らない投球術にも手応えを示した。

 前回12日の日本ハム戦では7回1/3で96球を投げて一度ピークをつくった。中9日を空けて臨んだ今回は当初から3イニングで降りる予定だった。「トレーニングで追い込んで、いい体の張りを残したまま開幕に向かっていければいいかなとイメージして。自分の方から、こういうふうにやらしてほしいと言った」。ウエートトレーニングなどを挟み、独自の調整法を取り入れた。

 オープン戦は3試合計14回1/3で自責1の防御率0・63。安定した内容に新井監督からも「まったく問題ない。あとは開幕に向けて調整してほしい」と信頼を寄せられた。今春初めて打席にも立ち、準備は完了。目標だった晴れ舞台は1週間後に迫る。「まだ(実感は)ない。チームが勝てる投球をするのが一番だと思うので、チームの勝ちに少しでも貢献できるように準備していきたい」。高ぶりはなく、冷静な顔つきから確かな自信がにじみ出た。 (長谷川 凡記)

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