大阪桐蔭・西谷監督　新たな金字塔　歴代最多タイの甲子園通算勝利68勝に並ぶ　次戦は高嶋氏超え

第96回選抜高校野球大会第5日・1回戦   大阪桐蔭7ー1北海 （ 2024年3月22日    甲子園 ）

＜大阪桐蔭・北海＞　初回の投球を終えた平嶋（左）に声をかける大阪桐蔭・西谷監督（撮影・大森　寛明）
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　大阪桐蔭・西谷浩一監督が、監督通算勝利数で高嶋仁監督（智弁学園、智弁和歌山）に並ぶ歴代最多タイの68勝目を挙げた。平成―令和の名将は「数字では並んだかもしれないですけど、監督として並んだ気持ちは全くない。いつか高嶋先生に並ぶ、超えるような指導者になりたい気持ちはある」と「勝負への執念」を学んだ大先輩に改めて敬意を表し、決意を新たにもした。

　中田翔（現中日）、平田良介（元中日）、辻内崇伸（元巨人）らを擁して臨んだ05年夏の1回戦で春日部共栄（埼玉）に監督として初勝利。当時を「監督として何もできなかったのは覚えています」と笑う。以降も白星を積み重ね、次戦の神村学園との2回戦に勝てば、「単独最多勝利監督」襲名となる。

　「私の記録というよりも大阪桐蔭、歴代OBが頑張ってくれたものに、今の子どもたちが積み重ねた勝利」と話した西谷監督。次戦に向けても「（記録）更新ではなく、神村学園に勝ちたいだけ」と言葉に力をこめた。

　◇西谷　浩一（にしたに・こういち）1969年（昭44）9月12日生まれ、兵庫県宝塚市出身の54歳。報徳学園（兵庫）では甲子園出場なし。関大で主将を務める。93年から大阪桐蔭でコーチを務め、98年秋に監督就任。08年夏に甲子園大会で優勝を果たし、12、18年には春夏連覇。監督では歴代1位の春夏通算8度の全国制覇を誇る。

　◯…大阪桐蔭・西谷浩一監督が北海との1回戦に勝利し、甲子園通算68勝目。高嶋仁監督（智弁学園、智弁和歌山）に並ぶ歴代最多タイに浮上した。また、選抜通算32勝とし、こちらは中村順司監督（PL学園）を抜いて単独トップに立った。

　〇…テレビ解説のため甲子園球場を訪れた高嶋仁氏（智弁学園、智弁和歌山元監督＝写真）は、甲子園通算勝利数が大阪桐蔭・西谷監督に並ばれたことについて「いつやるかということだけだから。記録は破られるためにあると思っています」と話した。続けて「あと10年やったら、楽に100勝を超えるのちゃうかと。そう感じますし、彼には誰も抜かれんような数字を残してほしい」と3桁勝利到達に期待。「選手が彼を慕うというか、信用することが凄い」と人柄も含めて、“後輩”を称えた。