ソフトB山川が初実戦で貫禄の船出 1イニングで2度の“4番打”など全3打席出塁でアピール

[ 2024年2月18日 06:00 ]

ソフトバンク紅白戦   白組6―4紅組 ( 2024年2月17日    アイビー )

<ソフトバンク紅白戦>4回に二塁打を放った山川(撮影・成瀬 徹) 
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 開幕4番に向けた猛デモだ――。ソフトバンク山川穂高内野手(32)が17日、FA移籍後初実戦となる紅白戦に「4番・DH」で出場。途中からは一塁も守り、全3打席で出塁し、2安打1打点1四球と貫禄の船出を果たした。小久保裕紀監督(52)は打順についての言及は避けたが、和製大砲は控えめながらも“定位置”への意欲を示した。

 打席に向かう背番号「25」への鳴りやまない拍手は、期待の表れだ。4番でのデビューだが「緊張はしないですね」と振り返った通り、移籍後初の実戦で即、結果を出した。

 「いいバッティングになったのは良かったけど、それ以上でもそれ以下でもない。いい構え、いいスイングができれば、いい結果は出ます。今日は、できましたかね」

 白組の「4番・DH」でスタメンに名を連ねた。初回2死三塁は杉山から7球粘り、四球を選ぶ。2点差だった4回無死、カウント2―1から松本晴の低め143キロを強振。低いライナーで左中間を割った。西武時代の昨年10月のフェニックス・リーグ以来の実戦だが「打撃はタイミングさえ合えば好調から遠ざかることはない。当てにいって結果は出しません」。慌てず仕留めて、山川からの3連打などで逆転した。

 打者一巡した2死一、二塁。カウント2―2から再び、松本晴の内角142キロに詰まりながらも押し込み、ダメ押しの中前適時打。「あれは立ち遅れているけどいいバットの出方ならいい所に飛ぶ」。ミスショットにも手応えを感じる。

 きっちり雪辱もした。12日のシート打撃では杉山からは見逃し三振、松本晴には遊ゴロとしてやられていたが、2投手に17球を投げさせる粘りもアピールし、全3打席出塁。4番は居心地がいい。

 「一番、長く打っているのは4番。リズムを含めて、いい。1年間、4番に座り続けられたら成績もいいはず。凄く目指したいところですが、まずは自分のやることからです」。通常のFA選手とは違い、逆風の中、飛び込んできた。だから言葉選びも控えめだが、意欲は十分伝わる。

 小久保監督も騒がない。「失礼です。ヒットくらいでコメントしたら。そのくらいの技術はあります。分かってて獲ってます」。この日の紅組4番は柳田だった。打順は打撃コーチが決めており、オープン戦まではノータッチの予定。

 ただ、山川にはそれまでアピールする機会はたくさんある。「本塁打は、打てる球が来ないと打てない。いつか来るでしょうと、思っています」。きょう18日の紅白戦も出場予定。“一発”回答が出るのも遠くはない。 (井上 満夫)

 《小久保監督は客席から熱視線》小久保監督が、いつもとは違う景色から初の紅白戦を見守った。選手起用はコーチに一任し、客席の一部を仕切った球団、報道関係者席で熱視線を送った。より実戦の雰囲気を出すための取り組みで「今日は試合同様(捕手の背後に)ネットを置かないので見る場所がなかった」と理由を説明した。

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