【侍ジャパン・ライブ解説】森繁和氏 由伸の新フォームはまだ試行段階 決勝の舞台でさらなる進化期待

[ 2023年3月12日 21:28 ]

WBC1次ラウンドB組   日本―オーストラリア ( 2023年3月12日    東京D )

WBC1次R<オーストラリア・日本>初回を3者凡退に仕留めた山本(右から2人目)はチームメートに出迎えられる(撮影・尾崎 有希)
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 ウェブサイト「スポニチアネックス」では「侍ジャパン・ライブ解説」と題し、リアルタイムで解説します。WBC1次ラウンドB組で3連勝し、16日の準々決勝進出を決めている侍ジャパンは、オーストラリアと対戦。4戦全勝での1位突破を目指す戦いで、本紙評論家の森繁和氏(68)が、先発した山本由伸投手の投球などを徹底分析します。

 山本が4回、60球をを投げて8奪三振。結果的に無失点に抑えて完ぺきな投球に見えるが、山本自身は納得できる内容ではなかったのではないかと思う。

 今年、山本は足をほとんど上げることなく、マウンドの傾斜に足先を滑らすように投げていく新たなフォームに取り組んでいる。私のイメージでは新フォームの意図は昨年までの投球内容にプラスする形で打者のタイミングを微妙にずらし、キレのある直球と変化球をさらに生かす、ということではないかと思っている。その点でいえば、オーストラリア打線に打たれはしなかったものの、ファウルで粘られるなど圧倒的に抑えきったとはいえなかった。他の投手と次元が違うといえば違うのだが、新フォームはまだ試行段階。無失点や8奪三振の結果よりも内容。投球の求道者である山本にとっては課題が見つかった登板だったと思う。

 勝ち進めば次回登板はメジャーリーガーが名を連ねる決勝の舞台が濃厚。山本が新フォームを引っさげどんなパフォーマンスを見せるのか楽しみだ。

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