ソフトバンク・王会長 エンゼルス・大谷にイチ&松坂級の活躍期待「投打で片りん見せてほしい」

[ 2023年1月26日 05:00 ]

ソフトバンク・王会長はエンゼルス・大谷にイチロー&松坂級の活躍を期待
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 ソフトバンクの王貞治球団会長(82)が25日、オンライン会見に応じ3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンにエールを送った。06年の第1回大会で監督を務め、初代王者に導いた同会長は、エンゼルス・大谷翔平投手(28)に当時主力だったイチロー氏(49=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)プラス松坂大輔氏(42=スポニチ本紙評論家)の1人2役の活躍を期待した。

 初代優勝監督も、最強の侍ジャパンへの胸の高鳴りを抑えられない。メジャーリーガー5人が出場する今大会。「彼らが出ることによって日本の選手も心強い。いいWBCの試合になるのではと思います」と09年の第2回大会以来14年ぶりの世界一奪還への期待感を強くした。

 口調がひときわ熱を帯びたのは大谷についてだ。「普通のピッチングさえしてくれれば、三振の山を築いてくれるだろうし、バッターとしてはホームランを連発してくれると期待しています」と投打でのMVP級の活躍を期待。「結果が出る、出ないかは分からないけど、彼はそういう期待を持たせてくれますよね」と続けた。

 登録選手数に限りがあり、日本代表にとって大きなメリットとなる投打二刀流。「日本でこういう選手はいなかったし、アメリカでも100年ぶりだとか言われている。両方に期待を持たせてくれる選手はいなかったわけだから。その片りんを十分に見せてほしいなと思います」とエールを送った。姿を重ねたのは指揮を執った06年の主力だった。

 日本が初代王者に輝いた第1回大会。侍ジャパンの精神的な支柱は、当時マリナーズのイチローだった。「“アメリカの選手はいい選手もいるけど、ほとんどの選手は(日本の選手と)変わらない”と言ってくれて、日本の選手たちは自信を持ってグラウンドに立てた」。2次ラウンド初戦の米国戦で先頭打者本塁打を放ち、侍メンバーに勇気を与え、選手は気後れせず頂点へ駆け上がった。当時西武だった松坂は3勝を挙げ大会MVPを獲得。二刀流の大谷は打でイチロー、投で松坂の役割を1人で発揮できる存在となる。

 また、今回チームをまとめる栗山監督については「落ち着いた指揮を執る人だと思います。選手たちも試合に打ち込みやすい雰囲気をつくってくれる監督だと思う。そういう点では今回の豪華なチームの指揮官としては最適な人じゃないか」と手腕に期待。「栗山監督じゃなかったら大谷君もダルビッシュ君も出たかどうか分からないんでね。そういう意味でも彼の功績は大きい」とし最強メンバーによる世界制覇を願った。(森 寛一)

 ▽06年WBCのイチロー これまで五輪などは辞退していたが、初めて日本代表として出場。1次ラウンドは13打数3安打と不調も、2次ラウンド初戦の米国戦で先頭打者アーチ。準決勝、決勝は打順を1番から3番とし、2戦連続タイムリーなど9打数5安打。打率.364、5打点の活躍で外野手部門で優秀選手に選出された。

 ▽06年WBCの松坂 日本代表のエースとして、1次ラウンド・台湾戦では4回1失点、2次ラウンドでは米国にサヨナラ負けを喫した直後のメキシコ戦で、5回1安打無失点と好投した。決勝のキューバ戦では初回、パレに先頭打者アーチを許したが、4回1失点で3勝目。初代世界一の立役者となり、大会MVPに輝いた。

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