広島・新井監督「うれしい!!」 黒田氏が球団アドバイザー就任 グラウンド内外で助言求める

[ 2022年11月19日 05:00 ]

黒田博樹氏
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 広島は18日、日米通算203勝を挙げたOBの黒田博樹氏(47)が来季から球団アドバイザーに就任すると発表した。現役時代は盟友の新井貴浩監督(45)とともにプレーし、2016年には25年ぶりのリーグ優勝に貢献。3連覇につながる土台を築いた。助力を惜しまないレジェンドが、V奪還を目指すチームと指揮官を後押しする。

 25年ぶりのリーグ制覇をけん引し、16年に現役を引退してから実に7年。レジェンドは盟友をサポートする立場で待望の“復帰”を果たすことになった。球団発表を受けた新井監督は大喜びだった。

 「うれしいです。球団に以前からお願いしていまして、今日発表という形になったので非常にうれしいです」

 黒田博樹氏に付いた新たな肩書は、球団アドバイザー。就任直後から、新井監督自ら複数回にわたって「力を貸してもらえないですか?」と要請。黒田氏は「俺にできることは協力するから」と返しながら熟慮を重ね、今回の決断に至った。

 「投手を見ていただきたいな…と。黒田さんの経験、技術はもちろん、野球に対する取り組み方、考え方は若手にとってすごく勉強になると思うので。すごく待ち遠しいです」

 指揮官が思い描く黒田氏の始動時期は2月の春季キャンプ。「忙しい方なので、黒田さんのペースで来られる時、見られる時に」。1、2軍の枠を超えて指導してもらいたいという。シーズン開幕後も折に触れてアドバイスを求める意向だ。

 戦力補強で助言を仰ぐプランもある。スケジュールに余裕があるという前提で、スカウト陣やフロントの求めに応じてドラフト候補を視察したり、外国人選手の映像をチェックすることも。その場合、活動の幅はグラウンド外にも広がる。

 就任発表を受け、黒田氏は「このたび、アドバイザーという形でサポートさせていただくことになりました。自分なりのペースや距離感を保ちつつ、微力ながら今まで経験してきたことをできる範囲で、チームに還元できればと思っています」とコメントした。

 16年9月10日の巨人戦(東京ドーム)。歓喜の輪の中で2人が抱き合い、涙したシーンが記憶に新しい。今度は指揮官とアドバイザー。再び最強タッグを組んだ先に現れるチームの変化が楽しみだ。

 ◇黒田 博樹(くろだ・ひろき)1975年(昭50)2月10日生まれ、大阪市出身の47歳。上宮から専大を経て96年ドラフト2位(逆指名)で広島入り。05年に最多勝に輝き、ベストナインとゴールデングラブ賞。06年に最優秀防御率。07年オフにFA権を行使してドジャースに移籍。ヤンキースを経て15年に広島で日本球界に復帰し、16年限りで引退。日米通算203勝で、背番号15は広島の永久欠番。04年アテネ五輪日本代表。右投げ右打ち。

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