日本人の右の強打者が少ない楽天　岩手出身の阿部は補強ポイントに合致

楽天・涌井
Photo By スポニチ

　楽天の涌井秀章投手（36）と中日の阿部寿樹内野手（32）の交換トレードが成立し、15日に両球団から発表された。

　涌井は今季は故障もあって4勝に終わったが、楽天は計算できる先発を失うことになる。それでも若返りを図る絶好の機会。石井監督も「若手に競争意識を持たせたい」と見据える。一方で岩手出身でもある阿部の獲得は効果的な補強。日本人の右の強打者は浅村しかおらず、最大の補強ポイントだった。二塁や三塁だけでなく外野も守れることも魅力。指揮官は「バットコンタクトの強さがあり塁打数は非常に魅力的。東北出身の選手なので運命を感じる」と期待する。

　涌井が少しでも難色を示せば実現しなかった可能性もある大物選手同士の交換トレード。より輝けるチャンスを創出したいという石井監督の思いが、最多勝4度の154勝右腕を新天地へと導いた。（重光　晋太郎）

　≪涌井「新しい友達づくりを柳に橋渡ししてもらう」≫涌井は球団を通じ「パ・リーグで18年やって、東北の皆さんの温かい声援は、味方になってなお温かく感じました。日本シリーズで対戦できるように頑張ります」とコメント。4球団目の新天地には横浜高の後輩である柳がおり「新しい友達づくりを柳に橋渡ししてもらい、新しい野球人生をスタートしたいと思います」と“らしく”決意を語った。