ソフトB千賀「時間をかけてでもゼロで帰る」 8回のピンチで162秒の投球間隔 勝利に導いたこだわり

[ 2022年10月8日 17:34 ]

パCSファーストステージ第1戦   ソフトバンク5─3西武 ( 2022年10月8日    ペイペイD )

<ソ・西>8回2死一、三塁、千賀は栗山を空振り三振に打ち取る(撮影・平嶋 理子)
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 ソフトバンクは8日、西武とのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)第1戦に臨み、5─3で先勝。ファイナルステージ進出へ王手をかけた。先発の千賀滉大投手(29)が8回、111球で4安打3失点(自責2)。8回まで毎回の11三振を奪う力投だった。

 「とにかく先制点を与えないように、チームが点を取るまでは何とかゼロに抑えようと思っていた。(8回の栗山の打席では)とにかく僕が(8回に)行くというところに対して、ベンチの思いとみんなの思いというのは、ゼロで帰ることだと思ったので、とにかく時間をかけてでも、ゼロで帰ろうと思ってたので、できて良かったです」

 5─3で迎えた8回2死一、三塁。栗山を1ボール2ストライクに追い込んでから、108球目を投じるまで時間をかけた。まずは捕手の甲斐がプレートを外すよう指示。呼吸を落ち着かせて、プレートに足をかけたが、再び千賀がプレートを外す。さらに甲斐がマウンドに駆け寄った。108球目はファウルとなったが、その間の感覚は2分42秒。1球の怖さを知るバッテリーが、こだわり抜いた投球で、最の112球目、真ん中低めのフォークボールで空振り三振に斬った。

 4回まで1四球のみと絶好の立ち上がり。しかし、5回に栗山に初安打となる中堅への二塁打を許すと、外崎にも左前打されて1死一、三塁。中村晃の失策と愛斗の中犠飛で2点を失った。6回には森の初球のフォークを右翼席へ運ばれた。それでも次の1点を与えなかった。

 チームは19年ファーストS第2戦から始まったポストシーズンの連勝を17に伸ばした。最後に敗れたのは、千賀が4被弾して敗れた19年のCSファーストS第1戦だった。19年レギュラーシーズンでは最終143試合目に敗れ、オリックスに優勝をさらわれたが、日本一へ向けての再スタートとなる大事な初戦でエースが役目を果たした。「(あと1勝して)次のステージにみんなが進んでくれると思うので、僕も応援します」と話した千賀に、本拠のファンから大きな拍手が注がれた。

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