阪神・青柳でCS開幕!ベイ斬りから始まる下剋上 「投手3冠」エースに矢野監督揺るがぬ信頼

[ 2022年10月7日 05:15 ]

投内連係の練習を行う青柳(撮影・大森 寛明) 
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 阪神の青柳晃洋投手(28)が、あす8日のDeNAとのクライマックスシリーズ(CS)のファーストS初戦(横浜スタジアム)に先発することが決定的となった。矢野監督はここまで明言せず、“奇襲先発”の可能性も示唆していたが、青柳は4月からチームをけん引。個人タイトルでも「投手3冠」を獲得した大黒柱に託す“王道”で短期決戦に挑む。 

 「奇襲」ではなく「王道」で眼前の敵にぶつかっていく。注目のファーストS初戦の先発マウンドは、青柳で固まった。

 右腕は、6日の甲子園での指名練習でもブルペン入り後に50メートルダッシュを敢行。シーズン中とほぼ変わらない登板2日前の調整を終えてクラブハウスへ引き揚げた。この日までに本人にも通達されたとみられる。

 当然と言えば当然の選択だ。コロナ感染で開幕投手こそ断念したものの、復帰後は大車輪の活躍でチームをけん引。9月の失速こそあったが、終わってみれば自己最多タイの13勝(4敗)、防御率2・05と出色の数字で最多勝、勝率第1位、最優秀防御率の「投手3冠」を手にした。レギュラーシーズンで「エース」扱いだった背番号50がポストシーズンの先陣を託されるのもごくごく自然な流れだ。

 ただ、最大でも3戦しかない短期決戦のファーストS。矢野監督は“青柳で決まり”の空気をかく乱するように、4日の練習後にも「当日までに楽しみにしとけば。勝手に想像してくれたらええやん。予告(先発)やろ、どうせ。楽しみにしておいて」と「青柳」を明言することはなかった。今季、青柳はDeNA戦で3勝(1敗)を挙げたが、カード別では最悪の防御率3・18。ただ、横浜スタジアムでは2試合で防御率2・25と相性は悪くない。

 実際、全体練習が4日から再開されると青柳は、同じく先発要員の才木と全く同じ動きで調整を重ねてきた。2日のヤクルトとの今季最終戦で9番手として延長10回から3回無失点と好投した才木の中5日での起用、さらには中継ぎに配置転換されていた藤浪の先発復帰など“奇襲”の空気も確かに漂っていた。それでも最後は開幕の低迷期から「優勝することしか考えていない」と仲間を鼓舞してきた青柳を、大事な初戦のマウンドに指名した格好だ。

 「(相手に)どんなことをされても勝てば良い。四球を出そうが、ヒット何本打たれようがゼロで帰ってくるのが一番。3位ですけど、出るからには絶対に上を目指してやる」。横浜での“決戦”へ向けてそう意気込んでいた男が、堂々と初戦のマウンドに上がる。

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2022年10月7日のニュース