エンゼルス・大谷の将来は新オーナー決定の5月か6月以降に 地元紙記者が見たSHO TIMEの行方

[ 2022年10月7日 02:30 ]

<アスレチックス・エンゼルス>今季最終戦を終え笑顔でベンチを後にする大谷(撮影・白鳥 佳樹)
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 SHO TIMEの続きはどこで見られるのか?1日に来季年俸3000万ドル(約43億5000万円)で1年契約を結んだばかりの大谷。来季終了後にはFAとなり、このオフの間のトレード移籍の噂も米メディアでは絶えない。このオフ、そして来季以降の去就について地元紙ロサンゼルス・タイムズのマイク・ディジオバンナ記者(59)に聞いた。

 大谷が早々に1年契約を結んだが、これが彼の今後に大きな影響を与えるとは思わない。23年シーズンが終わればFAとなるのは変わらない。このオフのトレードの可能性はあるが、私は彼は来季も開幕はエンゼルスにいて、チームと長期契約を結ぶかどうかの決断は、新しいオーナーに委ねられるとみる。

 8月23日にアート・モレノ・オーナーがエ軍の売却を発表。9月にロサンゼルス・タイムズ紙のオーナー、パトリック・スンシオン博士(70)が買収を検討していると判明した。がんの診断や治療を行う医療会社で成功、69億ドル(約1兆円)の資産を持つ。公に名前が出たのは彼だけだが、既に5人前後が手を挙げていると思う。

 球団売却には半年から1年の時間がかかる。投資銀行が複数の買い手からの問い合わせを受け付け、財務力を調査した上で、入札となる。買い手が絞られると大リーグ機構が審査。最終的に3分の2以上のオーナーの承認を得ないといけない。03年のエ軍売却は8カ月、12年のドジャースは7カ月かかった。このオフの間には決まらない。新オーナーが決まるまでは、トレードも、契約延長も起こらないだろう。そこは買い手に配慮する。

 大谷は来季もエ軍でトラウトとプレーオフを目指すだろう。新オーナー決定は、恐らく来年の5月か6月。大谷の将来が見えてくるのはそれからだ。新オーナーがどうしても長期契約を結びたいと考えるのか。あるいはその時点でのチーム成績にもよるが、長期契約を諦め、来年のトレード期限の7月末に、他球団の若手有望株と交換してしまうのか。

 しかし、このオフの補強はモレノ・オーナーが主導するから、急に戦力アップできるとは思わない。シーズン後半に若手の成長が見られたのは好材料だが、果たして大谷本人に手応えを感じさせるチームにできるか。23年シーズンが終われば大谷はFAになるが、今なら総額5億ドル(約720億円)の契約を得られると思う。そして、24年には違うユニホームを着ることになる。

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2022年10月7日のニュース