敦賀気比・東監督「調整が難しかった」 北信越では負けなし王者が、最後はヒヤヒヤの逃げ切り

[ 2021年8月20日 20:57 ]

第103回全国高校野球選手権大会 2回戦   敦賀気比8―6日本文理 ( 2021年8月20日    甲子園 )

<日本文理・敦賀気比>9回1死一、三塁、選手交代で敦賀気比・本田(右)を再びマウンドに送り出す東監督(撮影・坂田 高浩)
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 第103回全国高校野球選手権大会の第7日は20日、甲子園球場で1、2回戦が行われ、第4試合は3大会連続10度目の出場となった敦賀気比(福井)が、日本文理(新潟)を破り、3回戦に進出。夏は2大会連続の勝利となり、甲子園では春夏通じて初となった「新潟」と「福井」の北信越対決は、福井に軍配が上がった。

 試合終了直後、敦賀気比の東哲平監督は「調整が難しかったので、投手がどうなのかなという心配が出て、難しいゲームだった。最後、本当にしっかり粘り抜いて勝ってくれてよかったです」と、ホッと胸をなでおろした。

 序盤から、日本文理の2年生エース・田中を攻め立て、2回までに6-0の展開。その後も打線は加点したが、じわじわと日本文理に迫られ、8-4の9回には1点を返され、なおも1死一、三塁の場面で先発の本田を再びマウンドに上げた。本田は6回途中に降板し、三塁で守っていたが、相手に押される難解な局面で再登場。東監督は「一番、嫌なのが四球だったので、無駄な走者をためるのが嫌だった。すごい辛い場面だったと思いますが、よく本田が抑えてくれた」とねぎらった。

 ただし、本田も2番手の吉崎もなかなか本調子とはいかず。本田について指揮官は「彼の本調子ではなかったが、この調整は難しかったと思う。何とか一つ勝てたので、次はしっかりと投げ切ってくれると思います」と話し、吉崎にも「どれぐらい投げてくれるのかな、という期待があった。最初はうまく抑えてくれたが、やはり悪い癖、四球四球でカウントが悪くなって打たれるケースが出てきたので、次は修正してくれると思います」と、次回へ期待した。雨天の影響で、初戦は当初の14日から6日間も先延ばし。「県大会から1カ月ぐらい間が空いているので、実戦感覚はなかなか練習できなかった」と投手陣に大きな影響が出たようだ。

 それでも打線は、前評判通りの16安打で8得点を奪った。新チーム結成以降、北信越では負けなしの北信越王者。夏の福井大会ではチーム打率・366を記録し、地元では「マシンガン打線」と呼ばれるほど強力打線が売りだ。指揮官は「打線は積極的に頑張ってくれた。1試合経験できたので、また次は思い切ってやってくれると思う」と話し、2年ぶりの夏の勝利には「去年、残念な形になったが、今年は大会を開催して頂いて、甲子園で1勝できたことは、去年の3年生もすごく応援してくれていたので、よかった」と昨年の3年生の思いも口にした。

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