【市川いずみの届け夏エール】「ゴキブリ根性」で仲間を盛り上げた京都国際・松本の元気も勝因

[ 2021年8月20日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権2回戦   京都国際1-0前橋育英 ( 2021年8月19日    甲子園 )

<京都国際・前橋育英>一塁コーチャーを務める京都国際・松本陸(撮影・北條 貴史)
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 京都国際の松本陸君は、初めて選手として迎えた甲子園で春の悔しさを晴らしました。

 今春選抜では記録員でベンチ入り。チームは2回戦で9回2死から東海大菅生に逆転サヨナラ負け。「一番悔しい負け」をスコアブックに記録しました。「しばらく引きずり、無力感もあった」と言いますが、大切にしている言葉を胸にはい上がってきました。

 「ゴキブリ根性」――。地面をはっている姿を見てピンときたそうです。「格好よくはないけど食らいつく、何が何でも生きるという生命力がいいと思った」。京都大会での出場はありませんでしたが「野球はうまくないけど食らいついて生き残る」と自慢の声を生かして一塁コーチとして甲子園でのメンバー入りを果たしました。

 前橋育英戦ではランナーコーチもマスク着用。両手を口元にあて体を反らせて仲間に声を届けました。「声を出して、ベンチの雰囲気を盛り上げる役割」と、ベンチにいるときも身を乗り出して指示を送りました。

 選手として迎えた聖地は「うれしかった」。ユニホーム姿で校歌を歌う表情には笑顔があふれました。圧倒的な存在感を放っていたチーム一の努力家から次戦も目が離せません。

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2021年8月20日のニュース