西日本短大付 プロ注目の三宅、3出塁も無安打…元球児の父の前で無念「今までありがとう、と」

[ 2021年8月20日 20:24 ]

第103回全国高校野球選手権大会   西日本短大付0―2二松学舎大付 ( 2021年8月20日    甲子園 )

<西日本短大付・二松学舎大付>5回、池田の好返球で本塁でアウトにし表情を緩める西日本短大付の捕手・三宅(右) (撮影・亀井 直樹)
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 西日本短大付のプロ注目の4番・三宅海斗捕手(3年)の父・勉さんは同校OBで90年4強に貢献した選手だ。そんな父が一塁側のスタンドから見つめる中、三宅は3四球で出塁。8回は無死一塁で併殺打に倒れた。「期待に応えられなかった。負けて悔しい。父には今まで支えてくれてありがとうと言いたい」と話した。

 大阪生まれ。甲子園には「めちゃめちゃ行ってました」と振り返る。大阪桐蔭が好きで中川卓也(現早大)の姿にあこがれた。高校は「父の記録を超えたい」と福岡にある西日本短大付に進んだ。

 今年の春頃はチームの結果が出ず、「めちゃめちゃ雰囲気が悪かったです。何をしてもうまくいかなかった」と振り返る。ナインの意識を上げるため三宅は「よくしゃべりました。みんなの意見を聞いてコミュニケーションを取りました」と話す。そんな姿をエースの大嶋柊(3年)はよく覚えていた。大嶋は「あいつ(三宅)は誰よりも声を出して何とかしようとしていた。みんな勝てなくて焦っていたんですけど、絶対に大丈夫だから。勝てるようになるから、って言ってました」。徐々にチームの雰囲気は良くなり、県大会では投打がかみ合い11年ぶりに福岡の夏を制した。

 結果こそ伴わなかったが、三宅は「こんな良い舞台でできたのはみんなのおかげ。これからも周りの人に感謝して歩んでいきたい」と語った。

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2021年8月20日のニュース