32年前の準V腕・市原監督は感無量「何とも言えない気持ち」

[ 2014年8月15日 18:29 ]

<二松学舎大付・海星>二松学舎大付・市原勝人監督は初出場で甲子園初勝利し笑顔を見せる

第96回全国高校野球選手権大会2回戦 二松学舎大付7―5海星

(8月15日 甲子園)
 二松学舎大付(東東京)が7―5で海星(長崎)に競り勝ち、悲願の初出場初勝利。春も合わせると1982年のセンバツ以来32年ぶりとなる甲子園1勝に、市原勝人監督(49)は正直な気持ちをこう口にした。

 「春夏合わせて何十年ぶりかの甲子園なので何とも言えない気持ち。ホッとしました」

 二松学舎大付は1982年センバツで準優勝。その時のエースだった市原監督は日大、NTT信越(現信越硬式野球クラブ)でのプレーを経て、96年に母校の監督に就任した。2002、04年には指揮官としてセンバツ出場。だが、夏の甲子園にはこれまで縁がなかった。

 二松学舎大付は1971年、日大一に2―12で負けたのを皮切りに、東東京大会決勝で負け続けること10連敗。市原監督も指揮官としてそのうち5度の敗戦を経験していた。そして迎えた今年の東東京大会。同校として11度目、市原監督自身は指揮官として6度目の挑戦となった決勝で、延長10回の末に帝京を5―4で破り、初めて夏の甲子園出場を果たし、迎えたこの日の初戦だった。

 「甲子園はあこがれの場所なので、選手は幸せだなと思う」と喜ぶ教え子たちの姿を見て素直に感じる。6―5と詰め寄られた5回途中には、力投していた3年生エースの大黒に代えて1年生左腕の大江にスイッチ。「ちょっと早いかなと思ったが、負けたら終わり。思い切って代えた」という采配に、捕手として先発出場していた今村との1年生バッテリーが1安打無失点投球で応えた。「本当に頼もしい限り」と目を細めた市原監督。恋い焦がれた夏の甲子園出場、そして初勝利の味は格別だった。

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2014年8月15日のニュース