小松、勝利目前スルリ 春夏通じ初出場…胸張れ9安打8得点

[ 2014年8月15日 05:30 ]

<小松・山形中央>9回に逆転を許し涙にくれる小松・菅

第96回全国高校野球選手権1回戦 小松8―9山形中央

(8月14日 甲子園)
 創部68年目、春夏通じて甲子園初出場の小松(愛媛)が逆転負けで散った。3点リードの9回に暗転。4番手・菅が先頭の高橋裕に中前打を浴び、歯車が狂い出す。2点を失い、なお2死二塁。高橋和の右中間三塁打で追いつかれ、中村の中前打で逆転を食らった。

 9回から2年生の大上に代え、3年生の捕手・森田を投入。宇佐美秀文監督は結果的に試合を引っ繰り返されたとあって「用兵、采配が裏目に出て勝たせてやれなかった」と肩を落とした。森田は「球場の雰囲気がいつもと違った」と話し、菅も「甲子園は何が起こるか分からない」と唇をかんだ。

 底力は示した。冬場の剛腕対策が夏に生きた。今夏愛媛大会で対戦はなかったが、済美の157キロ右腕・安楽との対戦を想定して昨冬から剛球対策を開始。マシンの球速を徐々に上げ、最後は158キロに設定して打ち込んだ。プロも注目する1メートル91の本格派右腕・石川に対し、高さ30センチの台の上にマシンを乗せて仮想練習。16選手を送り込んだ総力戦で9安打8得点は誇れる内容だ。「しぶとい打撃はできた」と3安打3打点の大上。胸を張って聖地を去った。 

 ▼秋川雅史(小松OBの歌手。応援に駆けつけたアルプス席では、代表曲「千の風になって」が応援曲として響く)後輩たちが頑張る姿や、私の同級生の子どもが活躍したりと、その勇姿に大きな感動をもらいました。試合は残念な結果でしたが、実に清々しい気持ちでいっぱいです。

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