マー君 異例の前日移動OK 5日初陣へヤンキース完全サポート

[ 2014年4月1日 06:31 ]

キャンプ地のタンパからヒューストンに向かう田中

 ヤンキースが、4日(日本時間5日)のブルージェイズ戦でメジャーデビューを果たす田中将大投手(25)に異例の前日移動を容認したことが30日(同31日)分かった。ヤ軍は先発投手を含め全選手が試合後にチャーター機で移動するのが慣例だが、首脳陣がコンディションを最優先。3日(同4日)のアストロズ戦の試合前にはヒューストンを離れ、初登板の舞台となるカナダ・トロントへ向かう。

 待望のメジャーデビューが近づいてきた田中に対し、ヤンキースが万全のバックアップ態勢を整えた。初登板の舞台となるトロントへの前日移動。球団関係者は「1年目だし、最初の試合。コンディションを優先してもらうため」と明かした。

 田中の初登板は、開幕2カード目の初戦となる4日のブルージェイズ戦。先発投手の移動は球団によってルールが異なるが、ヤ軍は原則、チームと一緒に試合後にチャーター機で移動する。しかし、登板前日となる3日(日本時間4日)のアストロズ戦は現地午後7時10分開始のナイター。試合がスムーズに運び、午前0時にヒューストンを出発したとしても、フライト時間3時間+時差1時間で、トロント到着は早朝の午前4時頃となる。初登板はナイターとはいえ、メジャーの移動に慣れていない田中にとっては、大きなハンデ。先乗り移動は、少しでも万全な状態でマウンドに上がってほしいとの首脳陣の配慮といえる。

 それだけではない。移動当日の3日は「フレックス出勤」が認められた。チームは午後5時頃から全体練習を行うが、田中は練習時間を自分で決め、個人で練習。その後チームを離れ、ひと足先に通訳ら球団スタッフと民間機でトロントに向かう。球団は移動を含めて新人右腕にすべてを一任し、準備させる意向だ。

 チームは前日にフロリダ州タンパでのキャンプを打ち上げ、ヒューストンに移動。この日は完全休養日で、田中は宿舎ホテルで静養しながらも「直前にはミーティングもあるし、データもいろいろチェックする」と初登板に向け、頭の準備もスタートした。一方、ヒューストンで開幕戦を迎える田中と別れ、まい夫人はニューヨーク入りし新居での新生活の準備に取りかかった。

 いよいよ開幕を迎えるメジャー1年目。7年総額1億5500万ドル(約159億6500万円)で契約した右腕のデビュー戦として、4日のチケットはほぼ完売状態という。「準備する段階としては、まあまあ順調にいいところまで段階を踏めてきている」と話す田中。チームや周囲の期待に応えるためにも、初登板から結果を残すことに集中する。

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