【スノボ男子ビッグエア】田中幸の視点 基礎を大切にする木村の勝利 スノボ第一世代からの悲願が実を結ぶ

[ 2026年2月8日 08:43 ]

<ミラノ・コルティナ五輪 男子ビッグエア決勝>金メダルの木村葵来(左)と銀メダルの木俣椋真(撮影・小海途 良幹)
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 男子ビッグエアでは日本初のメダルが、金・銀のワンツーで感動しました。予選から、他国の実力者が着地をクリーンに決められない中、日本勢は完成度の高さで圧倒していました。勝因は完成度だったと思います。

 完成度とは何か。木村、木俣の両選手は、高さ、グラブでボードを持つ姿勢と持っている時間の長さ、着地のクリーンさが素晴らしかった。採点も完成度を重視していた印象で、着地で手を突いたり、転倒する選手が多い中で、2人は完成度が際立っていました。

 金メダルの木村選手は、基礎練習をしっかりやる選手です。ビッグエアは高回転の時代で、スピードと高さが出る大きなジャンプ台で、回転数を競う傾向があります。

 その中で、あえて木村選手は小さなキッカー(ジャンプ台)でも、しっかり基礎練習も大切にしており、その細かな技術と精度の高さが、決勝の舞台で生きたのでしょう。さらに、今回の五輪のキッカーは仮設台のため、小さかったことも木村選手に有利に働いたのではないでしょうか。

 しかし、6回転半の荻原選手に代表される、高回転を持ち味とする選手には、合わせにくいキッカーだったのかもしれません。

 ビッグエアの金メダルは、1980年代にスノーボードが日本に入ってきて以来の悲願でした。1990年代に大ブームになった時に若者だった「スノボ第一世代」の人たちがコーチとなり、エアマット施設の設置や指導者の育成など、普及に努めてきました。

 その世代に憧れた第二世代が育成したスーパーキッズたちが、今回の五輪の代表です。金メダルまでの道筋をつくった多くの人のサポートと努力が、悲願の金メダルに結びついたのだと思います。(プロスノーボーダー、スノーボード解説者)

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