八村塁 日本人初地区決勝進出! レーカーズ第7シードから下克上

[ 2023年5月14日 05:10 ]

第4Q、速攻からダンクを決めるレーカーズの八村(AP)
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 プレーオフのカンファレンス準決勝(7回戦制)が行われ、西カンファレンスで第7シードのレーカーズは本拠地で第6シードの昨季覇者ウォリアーズとの第6戦に122―101で快勝し、対戦成績を4勝2敗として突破を決めた。八村塁(25)は16分11秒プレーして9得点、3リバウンド、2ブロックショットをマーク。日本選手として初進出となる決勝は第1シードのナゲッツと対戦し、第1戦は16日(日本時間17日)に行われる。

 第7シードのチームの決勝進出は、実に36年ぶり。歴史的な下克上を成し遂げたレーカーズで、八村がいぶし銀の輝きを放った。大黒柱のジェームズが30得点9アシスト、デービスが17得点20リバウンドとスター選手が数字を伸ばす中、約16分の限られた出場時間で存在感を発揮。日本人として初めて決勝に駒を進め「勝ててよかった。出場時間も短い中でリズムをつかみにくかったけれど、貢献できた」と誇らしげだった。

 第1Q残り2分49秒から途中出場。第2Qにはブロックを決めて、超満員の会場を沸かせた。初得点は第4Q残り10分39秒。ファウルを受けて獲得したフリースローを2本沈めると、その直後には再びブロックを決めた。残り8分15秒には速攻からジェームズのノールックパスを受けて豪快なダンク。序盤で大量リードを奪う展開の中、相手に流れを渡さない、要所でのプレーが光った。

 相手は昨季覇者のウォリアーズ。速いペースで試合を進めて3点シュートを多用する近年のNBAを象徴するスタイルのチームだ。インサイドで強さを発揮する八村にとっては組みにくく、相手エースのカリーをマークする選手の出番が増えた影響もあり、グリズリーズとの1回戦に比べて出場時間を大幅に減らした。それでも第2戦で21得点を決めるなどチームに貢献。この日の2ブロックが示すように課題とされる守備でも奮闘した。

 チームは優勝した20年以来3年ぶりに西地区の決勝に進出。東地区王者と対戦するファイナルを懸けて第1シードのナゲッツと激突する。八村は1月に初のトレードを経験し、ウィザーズから加入。新天地で苦しみながらも出番を確保してきた。激動のシーズンも大詰めを迎え「(トレード前は)違うチームにいて、しかも東にいた。僕としても信じられないし、人生は急に変わったりする。自分の見せ場だと思って頑張っていきたい」と視線を上げた。ベンチメンバーの献身的な姿勢が、第7シードの快進撃を支えている。

《シーズン勝率.524は史上2番目の低さ》
 レーカーズが西カンファレンス決勝に進出。第7シードが西カンファレンス決勝に進出するのは1987年のスーパーソニックス(現サンダー)以来、36年ぶり2度目。スーパーソニックスは決勝でレーカーズに0勝4敗で敗れており、今回のレーカーズが勝利すれば第7シード初となる。ちなみに第8シードからカンファレンス決勝に進出したのは99年のニックスと今季のヒートの過去2度。ニックスはファイナルまで進んだ。16チーム制のプレーオフでカンファレンス決勝に進出したチームのシーズン最低勝率は84年西カンファレンスのサンズの.500(41勝41敗)。今季のレーカーズの勝率は.524(43勝39敗)で史上2番目に低く“下克上”ぶりが目立つ。

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