照ノ富士が“アンチ”の声を発憤材料に「(復帰は)無理だと思う人の言葉を励みに頑張っていきたい」

[ 2023年1月30日 18:02 ]

<大相撲>明治神宮で奉納土俵入りを披露した横綱照ノ富士
Photo By 代表撮影

 大相撲の横綱・照ノ富士(31=伊勢ケ浜部屋)が30日、東京・明治神宮で奉納土俵入りを行った。照ノ富士は昨年秋場所後に両膝の内視鏡出術を行い、九州場所と今年の初場所を全休。この日も階段を降りる際には慎重に足を運ぶそぶりを見せたが、参拝客の「よいしょ~」のかけ声も聞かれるなか、露払いに錦富士、太刀持ちに翠富士を従え不知火型を披露した。土俵入り後の囲み取材では「おととい(白鵬引退相撲)久しぶりに復帰して、その流れで明治神宮での土俵入りが、またできたことを光栄に思います」と感想を述べた。

 両膝の状態は12月に相撲を取れるまで回復したが、その後再び悪化。両膝に炎症が起きるなど回復のペースが落ちたが、現在はまわしを締めて調整していることを明かし「(状態は)大丈夫だと思います」と笑顔で説明した。その一方で「引っかかる部分とかそういったものはなくなってきていますけど、人工関節を入れなければいけない膝なので…。痛みはいつもどおりという感じ。もうちょい(相撲を)取れるんじゃないかと思っていますけど」と慎重に話した。

 春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)の出否に関しては明言を避けたが「下に落ちても無理って言われたことを挑戦してやるのが自分。今回も(復帰は)無理だと思う人はたくさんいると思うけど、その言葉を励みに頑張っていきたい」と、反対意見を発憤材料にする構えを見せた。その発言の背景には、昨年は2ケタ優勝を目標にしたものの達成できなかった後悔の念も垣間見える。昨年は夏場所の優勝のみにとどまり、優勝回数はまだ7。「1年に1回目標を立ててやっていますから。去年にできなかったことを、今年で挑戦するという。だから2ケタ優勝を目指して頑張っていきたい」と気合を入れる。「将来を考えたら、今でも辞めたいよ」と苦笑いしながら「1回立ててしまっている目標があるんでね。それを達成しないと、自分の中で満足感がないというか…」と自身を鼓舞するように力を込めた。

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2023年1月30日のニュース