【玉ノ井親方 視点】琴ノ若 若元春封じた体の寄せ

[ 2023年1月15日 04:30 ]

大相撲初場所 7日目 ( 2023年1月14日    両国国技館 )

琴ノ若(右)に寄り切りで敗れる若元春(撮影・久冨木 修)
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 新三役の琴ノ若が調子を上げてきた。同じ新三役の若元春戦は電車道だった。自分が右四つで相手は左のケンカ四つ。どちらが先に十分な形になるか注目していたが、琴ノ若が当たってすぐにもろ差しになり、体を寄せて素早く前に出た。差した後に体を密着させたため若元春は何もできなくなった。体の寄せ方がうまいな、と思わせる相撲だった。

 新三役で注目され、序盤は硬くなって動きが良くなかった。だが、それもだんだんほぐれてきた。会心の一番で、ここからさらに乗っていけそうだ。

 一方の若元春はまともに右上手を取りにいき過ぎた。取る位置が深かったので簡単に体を密着させられた。もっと浅いところを引きつけていけば、展開も変わったはず。土俵際でうっちゃりができたりするので、安易に組む癖がある。立ち合いで踏み込んだ後の流れをもっと研究した方がいい。(元大関・栃東)

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2023年1月15日のニュース