落合 あるぞ!史上初の1場所で十両昇進! 幕下付け出しで4連勝 16年ぶりストレート勝ち越し

[ 2023年1月15日 04:30 ]

大相撲初場所 7日目 ( 2023年1月14日    両国国技館 )

勝利した落合(撮影・久冨木 修)
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 昨年の実業団横綱で、幕下15枚目格付け出しとして初土俵を踏んだ落合(19=宮城野部屋)が十両経験者の大成龍を破って4連勝。ストレートで勝ち越しを決めた。7戦全勝として所要1場所で新十両昇進となれば史上初で、期待の19歳が快挙へ一歩前進した。幕内は大関・貴景勝ら5人が1敗を守った。

 高校時代に「怪物」と呼ばれた落合が、プロの土俵でも強さを発揮した。土俵際まで押し込まれても慌てず、逆襲に転じると一気に前に出て押し出し。勝ち越しが懸かる一番に「これまでの3日間とは心境が違った。今日は昼寝ができなくて凄く緊張していたんだと思います」と19歳の新弟子らしく初々しさも見せたが、土俵上では堂々とした姿で大物感を漂わせた。

 師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)が「相撲をよく知っている。物凄いものを秘めている」と絶賛する逸材。持ち味のスピードとパワーに加え、6日目に繰り出した足技などの技術も兼ね備える。さらに師匠と同様、対戦相手を徹底的に分析する研究熱心さも武器の一つだ。「相手に対して自分がするべきこと、やってはいけないことを明確にしてイメージトレーニングをしています」。入念な準備で相手を攻略して白星を積み重ねている。

 幕下付け出し力士がデビュー4連勝で勝ち越すのは、07年初場所の市原(10枚目格、のちの幕内・清瀬海)以来16年ぶり。鳥取城北高の先輩で同じ実業団横綱の逸ノ城(現幕内)は4番相撲で敗れており“先輩超え”となった。「素直にうれしいです」と喜びを口にした後は「残り3番あるので目の前の相手に集中して、できる準備をして戦いたい」とすぐに気を引き締めた。史上初となる、所要1場所での新十両昇進へ期待は高まる。角界の将来を担う19歳が、無限の可能性を感じさせている。

 ◇落合 哲也(おちあい・てつや)2003年(平15)8月22日生まれ、鳥取県倉吉市出身の19歳。小4から相撲を始め、鳥取西中3年時に全中3位、白鵬杯優勝。鳥取城北高2、3年時に高校横綱。卒業後は母校でコーチを務めながら稽古に励み、昨年9月の全日本実業団選手権で優勝し、幕下15枚目格付け出し資格を獲得した。1メートル79、156キロ。

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