悲痛“りくりゅう”全日本欠場 木原「気持ちの整理がつかない」航空機遅延、ロスバゲ…経緯説明

[ 2022年12月22日 11:41 ]

取材対応し、全日本選手権欠場の経緯を語る三浦(左)、木原

 フィギュアスケートのペアでGPファイナル優勝の三浦璃来、木原龍一組(木下グループ)が22日、全日本選手権を欠場することになった。日本スケート連盟が発表した。欠場理由はトロント発および経由地バンクーバー発のフライトの大幅遅延、ロストバゲージのため。

 2人は会場の大阪・東和薬品ラクタブドームに到着し、報道陣に取材対応。三浦は「3年ぶりの全日本に向けて仕上げていたので残念な気持ち」と神妙に語り、木原は「今年の目標の1つに全日本選手権優勝があった。本当に大切な試合。どうしようもないけど出場できなくて悲しい」と話した。

 当初は20日に帰国予定。拠点のカナダ・トロントからバンクーバーを経由して成田空港に到着する旅程だったが、トロント―バンクーバー便が遅延。乗り継ぎが間に合わず1日遅れ、さらにバンクーバー―成田便も遅延。22日午前0時頃に成田に到着し、同3時に羽田空港へ移動。2時間ホテルで休憩した後に同7時半頃に伊丹空港に着いたという。

 木原は「かなり余裕を持っていたが、飛行機の遅延と最後のトドメがロストバゲージ。悪いことが全部重なってしまった。スケート靴も衣装も全部ない。手元にあるのはマッサージの機械だけです。着替えもないので買いに行かないと」と話した。三浦はスケート靴は手元にあるが、衣装がない状況。木原は「靴が届いたとしても4日間、氷に乗っていない状態で安全にリフトをするのは不可能」と苦渋の決断を明かした。

 三浦は「一番大きな国内での試合。また次にファンの皆さんの前で滑れることを目標に頑張りたい」と言葉を絞り出し、木原も「やっと皆さんに見ていただけることになったのに、どうしようもない。出場できないのは気持ちの整理がつかない状態」とした。

 全日本選手権は、来年3月にさいたまスーパーアリーナで開催される世界選手権の代表選考会を兼ねる。参加必須の全日本優勝者が代表に選考されるが、シニアのペアの出場は三浦、木原組のみ。日本連盟の選考基準によると「過去に世界選手権大会3位以内に入賞した実績のある選手が、けが等のやむを得ない理由で全日本選手権大会へ参加できなかった場合、不参加の理由となったけが等の事情の発生前における同選手の成績を上記選考基準に照らして評価し、世界選手権大会時の状態を見通しつつ、選考することがある」とある。三浦、木原組は昨季の世界選手権で準優勝している。

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2022年12月22日のニュース