島田麻央 14歳Vで浅田真央超える 名前の由来、憧れ大先輩に挑戦 22日全日本フィギュア開幕

[ 2022年12月22日 04:20 ]

初の全日本となる島田(撮影・長久保 豊)
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 フィギュアスケートの全日本選手権が、22日に大阪・東和薬品ラクタブドームで開幕する。11月の全日本ジュニアを制したことで推薦出場する島田麻央(14=木下アカデミー)は、公式練習でトリプルアクセル(3回転半)や4回転トーループなどを調整した。憧れの浅田真央が16歳で制した大舞台。偉大な先輩たちを超える14歳での優勝に向け、無欲で挑む。

 緊張やワクワク感を胸に、島田がリンクに足を踏み入れた。主要大会でシニアの選手たちと戦うのは、この全日本が初めて。30分間の公式練習ではトリプルアクセルや4回転トーループの大技を何度も確認し、終盤には4回転トーループも着氷した。

 「調子は万全ではないけど、憧れてきた舞台を楽しみたいという思いが強い。順位は気にせず、自分の満足のいく演技をしたい」

 初出場優勝を飾ったジュニアGPファイナルを終え、13日にイタリアから帰国。数日間の休養を経て練習を再開し、時差などにも苦しんだことから状態は上がりきっていないとはいえ、モチベーションは高まっている。

 昨年も全日本ジュニアを制したが、カテゴリーが1つ下のノービス年代だったために全日本には出場できなかった。初めて臨む大舞台では、偉業達成の期待が膨らむ。過去、日本女子の五輪メダリストは伊藤みどりと荒川静香が15歳、浅田真央が16歳、坂本花織が18歳で全日本初優勝を飾った。島田が今大会を制すれば、大先輩たちを超えることになる。

 ジュニア年代ながら、フリーと合計点でシニアの選手を上回って今季の世界最高得点をマークしている14歳。今大会もフリーにトリプルアクセルと4回転トーループを組み込む予定で、一つの演技で大技2本を決めれば自身初となる。「いつもテレビで見ていた舞台なので。(出場するのが)うれしいです」。高ぶる気持ちを原動力に、自信を持って演じきる。

 《26年五輪には出場できず》▽ジュニア年代V 14歳で今大会に臨む島田には、03年の安藤美姫(16歳)以来となる、シニア転向前のジュニア年代の選手としての全日本優勝が懸かる。過去には1936年冬季五輪に日本女子史上最年少の12歳で出場した稲田悦子が、その前年に全日本女王に輝いたことがある。また、15歳のワリエワ(ロシア)のドーピング違反問題のあった今年2月の北京五輪後、五輪や世界選手権などの国際大会に出場できる選手の年齢制限のルールが15歳(開催年度の7月1日時点)以上から17歳以上に変更となり、島田は26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪には出場できない。

 ◇島田 麻央(しまだ・まお)2008年(平20)10月30日生まれ、東京都出身の14歳。母が浅田真央さんのファンだったことから「麻央」と名付けられ、5歳でフィギュアスケートを始める。20年に母、妹と京都へ引っ越して木下アカデミーに所属する。21、22年に全日本ジュニア連覇。1メートル47。趣味は料理と食器集め。

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