山下美夢有5冠!　来季は「海外メジャー勝ちたい」苦手トーク克服にも意欲

メルセデス年間最優秀選手賞を含む5部門を受賞し笑顔を見せる山下（撮影・西尾　大助）
Photo By スポニチ

　日本女子プロゴルフ協会の表彰式「JLPGAアワード2022」が21日、都内のホテルで行われ、年間女王の山下美夢有（21＝加賀電子）がメルセデス年間最優秀選手賞、賞金ランキング1位、平均ストローク1位など最多「5冠」に輝いた。女子ゴルフの発展、普及を担うJLPGAブライトナーにも選出され、名実ともに「顔」となる山下は来季、海外メジャー制覇にも意欲を見せた。

　黒の「パッと見、格好いい系」というスーツで決めた山下が何度も壇上に呼ばれた。賞金ランク、史上2人目の60台をマークした平均ストロークなど、16年のイ・ボミに並ぶ最多5冠を達成。年間最優秀選手賞の副賞「メルセデス・ベンツEQE350＋」もゲット。ドライブは「白浜とか行きたいなぁ」と笑顔を見せた。

　圧巻の一年。12日には首相官邸で岸田文雄首相と面会した。だがここで思わぬ“力不足”を痛感する。首相に贈った1Wはロフト角が8・5度。「私が使うハードなスペックなものを渡してしまって。ちょっと難しいなとおっしゃってました。緊張で何を話したらいいかも分からなくなってしまって」。さすがの年間女王も苦笑した。

　芝の上では無類の強さを見せる山下も「トークが苦手」と言う。優勝スピーチは何度経験しても慣れない。今オフにはスポーツ番組のMCにも挑戦している。「生放送にも出させていただいて、そういう話す機会が増えれば」と話す。味のあるコメントで「メディア賞ベストコメント部門」を受賞した金田久美子の姿を、羨望（せんぼう）のまなざしで見ていた。

　来季は海外メジャーにも挑戦する。8月の全英女子オープンで13位と躍進し、自信も得た。今オフは父でコーチの勝臣さんと筋力を増やすトレーニングを積む予定だ。「海外メジャーにも勝ちたい。来季はメディア賞ベストコメント部門も狙いたい！」。メジャーの設定にも対応できる体力と技術、そしてトークに磨きをかけ、無敵の女王を目指す。