小林伸太郎、プロ14年目で初V 36歳が地元・群馬で悲願「やっと勝てた。本当にうれしい」

[ 2022年10月10日 04:31 ]

男子ゴルフツアー バイ・ザ・プレーヤーズ 最終日 ( 2022年10月9日    群馬県 ザ・レーサム=7137ヤード、パー71 )

笑顔でトロフィーを持つ小林(撮影・藤山 由理)
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 ステーブルフォード方式(得点制)で行われた大会は、6点差単独首位から出た小林伸太郎(36=栃木ミサワホーム)が5バーディー、2ボギーで8点を加え、通算41点で逃げ切った。プロ14年目での悲願のツアー初優勝を、地元・群馬で手にした。通算36点の2位には大岩龍一(24=フリー)が入った。

 プロ14年目で初めて浴びた歓喜のウオーターシャワーは、気温17度の肌寒さでも格別だ。それが地元となれば、なおのこと。小林は「やっと勝てた。本当にうれしい」と言葉に実感を込めた。

 6点差単独首位から中盤まで快調に飛ばした。9番でボギーを叩き、続く10番パー4では第2打がバンカーで目玉になるピンチ。マイナス3点のダブルボギーも覚悟したが、1打で脱出に成功してボギーに収めた。その我慢の時間帯、背中を押してくれたのは100人近く駆けつけた応援団の声援だった。

 榛名町(現高崎市)で生まれ、会場のある安中市にも3年間住んでいた。父・光治(みつじ)さんと2人で練習し、7年前に亡くなった母・喜代美さんが送り迎えしてくれた大切な場所。「父に優勝を見せたい、他界した母に頑張っていると伝えたい」。その思いを胸に、戦った最終日だった。日本ジュニア、日本アマを制したエリートが、36歳でつかんだ念願の初勝利。招待された「あんなか祭り」に向かい、胸を張って報告する。 

 ◇小林 伸太郎(こばやし・しんたろう)1986年(昭61)8月22日生まれ、群馬県出身の36歳。10歳でゴルフを始める。栃木・佐野日大高3年時の04年に日本ジュニア制覇、東北福祉大3年時の07年には日本アマを制した。09年にプロ転向し、15年に初シードを獲得。17年に喪失も今季は4季ぶりのシード復帰を果たした。1メートル77、87キロ。

 ◇ステーブルフォード方式 スコアをポイントに換算して、総得点を競う。アルバトロス8点、イーグル5点、バーディー2点、パー0点、ボギーマイナス1点、ダブルボギー以上はマイナス3点が設定されている。別称「ポイントターニー」とも呼ばれ、男子ツアーでは1998年のアコムインターナショナル以来、24年ぶりの採用となった。

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2022年10月10日のニュース