橋本壮市は5年ぶりの世界王者返り咲きならず銀メダル 日本勢の金ラッシュも小休止 柔道世界選手権

[ 2022年10月8日 22:54 ]

柔道世界選手権第3日 ( 2022年10月8日    ウズベキスタン・タシケント )

男子73キロ級決勝 モンゴルのツェンドチル・ツォグトバータル(左)と対戦する橋本壮市=タシケント(共同)
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 男子73キロ級は17年世界王者の橋本壮市(31=パーク24)が決勝で東京五輪銅メダルのツェンドオチル(モンゴル)に敗れ、5年ぶり2度目の優勝を逃した。女子57キロ級の舟久保遥香(23=三井住友海上)も銀メダルにとどまり、初日から2日連続で男女アベック優勝が続いた日本勢は、3日目にして金メダルを初めて逃した。

 執念で決勝まで勝ち上がった橋本だが、最後に落とし穴が待っていた。ツェンドオチルとの対戦はともに指導2と追い込まれてゴールデンスコアの延長戦へ。再開直後、奥襟を叩かれた状態から不用意に間合いを詰めたところに、小内刈りを合わされ技あり。「立場を理解して、結果にこだわりたい」と意気込んでいたが、頂点に届かずサバサバとした表情で畳から降りた。

 地元ウズベキスタン選手との3回戦で頭を強打。数分間の治療を受けて試合に戻ったが、頭を包帯で巻き満身創痍(そうい)は明らかだった。それでもその試合を何とか勝ち抜くと、巧みな組手を生かして準々決勝では東京五輪銀のシャブダトゥアシビリ(ジョージア)を撃破。準決勝以外は全て延長戦にもつれ込む泥臭い柔道に執念がにじんだが、5年ぶりの頂点は遠かった。

 五輪2連覇王者の大野将平(旭化成)と同学年。「同じ立ち位置にはいない」という宿敵がパリ五輪への態度を保留している間に差を詰めたかったが、その背中をとらえることはできなかった。

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2022年10月8日のニュース