大坂 相手の途中棄権で2回戦進出「彼女の気持ちはよく分かる」笑顔なき7分勝利

[ 2022年9月21日 05:30 ]

女子テニス 東レ・パンパシフィック・オープン第2日 ( 2022年9月20日    有明テニスの森公園 )

シングルス1回戦で、膝を痛めたサビル(左)のもとに駆け寄った大坂
Photo By 共同

 女子シングルス1回戦が行われ、前回19年大会覇者で世界ランキング48位の大坂なおみ(24=フリー)は、対戦相手の世界55位ダリア・サビル(28=オーストラリア)の途中棄権によりツアー4大会ぶりの白星を手にした。試合時間はわずか7分。第1セット第2ゲーム途中に相手が左膝を負傷した。2回戦は世界16位のベアトリス・アダドマイア(26=ブラジル)と対戦する。

 予期せぬ結末だった。試合開始からわずか7分、第1セット1―0で迎えた第2ゲーム30―30の場面。サビルがフォアの逆クロスを打った直後に悲鳴とともに倒れ込んだ。「オーマイニー!(膝がぁぁぁ!)」。大坂は異変に気付くと、即座にタオルを手に駆け寄った。そのまま相手は途中棄権。ツアー4大会ぶりの白星を手にしたが「とても怖いシーン。私も悲しい。私も今年の大半はケガしていたので彼女の気持ちは分かる。ひどいケガじゃないことを祈っている。正直、勝った気はしない。妙な気持ち」と神妙。今季はアキレス腱や腰の故障に苦しんだだけに、人ごとではなかった。

 今大会までの今夏のハードコートシーズンは4大会に出場し、1勝4敗と絶不調。フォアハンドに対する自信を失っていたが、15日からの会場練習で「いいフォアが打てていた」と手応えを得ていた。この試合を自信を取り戻すきっかけにしたかったが、2ゲームに満たないプレーではフォアの調子も分からないまま。「多くプレーができなかったので、次の試合で出せれば」と気持ちを切り替えた。

 2回戦で対戦するアダドマイアには過去1戦1勝。15年にツアー下部大会の予選で対戦して以来の顔合わせとなる。東レ・パンパシフィック・オープンは、過去5回の出場で1回戦を突破した3大会は全て決勝に進出しているが「決勝は頭にない。1試合ずつアプローチするだけ」と目の前の戦いに集中している。今大会のシングルスには日本勢5人が出場し、4人が初戦敗退。最後のとりでとなる大坂が、次こそ日本のファンの前で躍動する姿を見せる。

 ◆21日の東レ・パンパシフィック・オープン放送予定
 ▽WOWOWライブ 10・55~、16・50~(シングルス2回戦)
 ※WOWOWオンデマンドでライブ配信

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