【二所ノ関親方 真眼】芯しっかりした安定感 高安残ったV圏内

[ 2022年9月21日 05:30 ]

大相撲秋場所10日目 ( 2022年9月20日    両国国技館 )

北勝富士と攻め合う高安(左)(撮影・西海 健太郎)
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 高安らしい我慢の勝利でした。北勝富士は9連勝が本物だったという見事な攻めを見せてくれました。攻めも隙がなかったし、ハズの位置も絶妙だった。あそこまでいいハズが入ると、体が浮き上がって我慢できずに引いてしまうパターンになります。しかし、高安はもう一回前に出ようという気持ちがあったのが良かった。左がダメなら右を差してやろうと圧力をかけ続け、前に出る姿勢が、相手のバランスが崩れる要因となりました。

 10日間の戦いを振り返って強調できるのは、優勝を争った3月の春場所より芯がしっかりしていることです。稽古十分だと思わせるような、おっつけられてもぶれない安定感。持ち味の体圧を生かすには、体の軸が大切ということを肝に銘じて土俵に上がってほしい。

 負けたら優勝の望みは大きく遠のくことになっていただけに、この一番を取ったのは大きい。今場所のキーとなる勝負で自分の相撲を取りきったことが、必ずいい方向につながると信じています。(元横綱・稀勢の里)

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2022年9月21日のニュース