【玉ノ井親方 視点】「落ちるべくして落ちた」御嶽海の大関陥落

[ 2022年9月21日 21:38 ]

大相撲秋場所11日目 ( 2022年9月21日    両国国技館 )

<大相撲秋場所11日目>御嶽海(右)を突き倒しで破る佐田の海(撮影・郡司 修)
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 厳しい言い方かもしれないが、御嶽海は落ちるべくして大関から落ちた。佐田の海戦は右からのおっつけと喉輪で、相手の上体を起こそうとしたが、逆に自分の体が伸び上がってしまい、回り込まれて突き落とされた。

 御嶽海の魅力は、何と言っても右を差して前に出る圧力の強さ。乗った時は手がつけられないほどの怖さがある。だが今場所は右肩を痛めている影響なのか、それが影を潜めている。出足の鋭さがないし、出たとしても脇が開いて相手に簡単に差されてしまう。

 来場所は関脇からの出直し。私もケガで2度陥落したが、落ちた時は以前と同じように体が動くか、足が前に出るか不安だった。しかし、そういうマイナス思考を稽古で振り払おうと、自分を奮い立たせた。御嶽海はケガで右がうまくいかないなら、左を使って取る形も模索してみたら良い。もう一度自分の相撲をつくり直して、大関に返り咲いてほしい。
(元大関・栃東)

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