期待の大器が本格化 柔道斉藤立が東京都選手権で初優勝

[ 2022年3月13日 19:12 ]

柔道東京都選手権 ( 2022年3月13日    東京武道館 )

東京都選手権を初制覇した斉藤立
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 体重無差別で争われる全日本選手権(4月29日、東京・日本武道館)の予選を兼ねて行われ、男子は斉藤立(たつる、20=国士舘大)が2回戦から7試合を勝ち抜いて初優勝を果たした。パリ五輪が2年後に迫る中、五輪2大会連続金メダルの故斉藤仁氏を父に持つ大器が、本格化の兆しを見せてきた。

 斉藤は個人戦出場は昨年11月のグランドスラム(GS)バクー大会以来。シニアの国際大会初優勝でパリ五輪へ最高のスタートを切ったが、同12月に左膝を故障。年末の全日本選手権や今年1月に予定されていた講道館杯は欠場した。五輪代表争いで追い掛ける立場の斉藤にとっては致命傷になりかねない欠場だったが、リハビリを経て2週間半前にようやく稽古を再開。短期間の練習で結果を残し、「まだまだ課題はあるが、優勝できて良かった。自分の柔道ができれば負けない自信はある」と表情も明るかった。

 3週間後には10月の世界選手権(タシケント)の選考会を兼ねる全日本選抜体重別選手権(4月2、3日、福岡国際センター)、さらにその後に全日本選手権を控える。実績面では東京五輪代表の原沢久喜、昨年の世界選手権覇者の影浦心らにまだまだ及ばない斉藤だけに、文句なしに代表権を獲得するには、2大会の連勝が必須。選抜体重別では初戦から影浦と対戦するが、「どっちみち当たるので関係ない。自分の柔道をするだけ」と頼もしかった。

 今月8日に20歳の誕生日を迎えたばかり。成人になってやりたいは?と問われると、「飲みに行きたい。(お酒は)弱いと思うが、キャパが違うのでグイグイいきたい」と発言して周囲を笑わせるサービス精神は相変わらず。それでも続けて「大人の自覚を持ちたい。これからが本当の勝負」と宣言。2年後のパリへ、第一関門と言える勝負の4月に挑む。

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2022年3月13日のニュース