小平 連覇逃し17位、目潤ませ「やりたい表現できなかった」、1歩目で足引っ掛かり「頭が真っ白に」

[ 2022年2月14日 05:30 ]

北京五輪第10日 スピードスケート女子500メートル ( 2022年2月13日    国家スピードスケート館 )

女子500メートル決勝、レースを終えた小平奈緒(撮影・小海途 良幹)
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 2連覇への挑戦は、1歩目でついえた。小平奈緒(35=相沢病院)はスタートで出遅れ、100メートルの通過が10秒72。得意のコーナーでもスピードに乗れず、38秒09で17位に沈み、「最初の1歩目で左足が引っ掛かってしまって、立て直せなかった。自分のスケートがどんどん離れていく感覚で、やりたい表現ができなかった」と目を潤ませながら語った。

 平昌五輪後は苦しい4年間だった。18~19年シーズンに右股関節痛を発症し、一時は片足でかがめないまで悪化。19年2月の世界距離別選手権で2位に終わり、2年11カ月続いた500メートルの国内外での連勝は37で止まった。19~20年には股関節痛が左に移行。今季もW杯1勝止まりだったが、北京入り後は順調に調整。手応えを得ていただけに、「足が取られた瞬間に、頭が真っ白になってしまった」と力なく話した。

 中継ブースでは4年前に金メダルを争った長年のライバル、元韓国代表の李相花(イ・サンファ)さんが解説者として見守り、レースが終わると号泣した。「競い合わない中でも応援の気持ちを送ってくれたので、心強かった」と盟友への感謝を口にした小平。残るレースは平昌銀の1000メートル。「失敗しても、納得いく滑りをしたい」。たとえメダルに届かなくても、このままでは終われない。

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