古江 2週連続Vで賞金女王見えた!ランク2位浮上 大勢の応援受けた地元大会制し歓喜の涙

[ 2021年10月25日 05:30 ]

女子ゴルフ NOBUTA GROUP マスターズGCレディース最終日 ( 2021年10月24日    兵庫県 マスターズGC=6571ヤード、パー72 )

優勝を決め、清水キャディーと抱き合う古江(撮影・後藤 大輝)
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 4日間競技、賞金総額2億円のビッグトーナメント最終日は、単独首位から出た古江彩佳(21=富士通)が4バーディー、1ボギーの69で回り通算12アンダーで逃げ切り、先週の富士通レディースに続く自身2度目の2週連続優勝を飾った。故郷兵庫県では初勝利で今季5勝目、通算6勝目。生涯獲得賞金は2億円を突破した。賞金ランキングも2位に浮上。1位の稲見萌寧(22=都築電気)との差を約2209万円に詰めて、初の賞金女王も視界に入った。

 外せばプレーオフ。最終18番で重圧のかかる1・5メートルのパーパットを沈めた古江は笑顔でボールを拾い上げ、清水重憲キャディー(47)と抱き合った。「最後の18番は前の組でバーディーが出たのが分かっていたので、パーセーブするのに必死だった。兵庫県で優勝できてうれしい」。両親、知人、地元ファンの前で歓喜の瞬間を迎えた21歳は、感極まって涙を拭った。

 単独首位から「1打差なので隙は見せられない。ミスはできない」と覚悟を決めてティーオフ。1、2番で連続バーディー発進した。10番では残り143ヤードから9Iで4メートルにつけてスコアを伸ばした。第2打を打つ際、クラブのヘッドに記された「9」と「P」の文字を見間違え、PWを握った。しかし、清水キャディーが気付いて、9Iに取り換えてバーディーを奪った。フェアウエーを外したのも、パーオンを逃したのも2度だけと安定感抜群のゴルフだった。

 マスターズGCはジュニア時代からラウンドを重ねた。この大会を観戦した思い出もある。19年富士通レディースでアマチュア優勝を飾った翌週、日本女子プロゴルフ協会に入会申請書を提出したのもこのコース。以降、プロとして5勝を重ね、宮里藍(20歳105日)に次ぐ2番目の若さ(21歳150日)で生涯獲得賞金2億円に到達した。古江は「見えなかった未来だと思う。5勝もできるとは思っていなかった」と感慨深げに語った。

 昨年11月以来2度目の2週連続優勝。2週連続優勝を2度記録したのは史上9人目。賞金ランクも4位から2位に浮上し、初の賞金女王も見えてきた。清水キャディーは「イ・ボミのようなタイプ。頭が良くてショットメーカーでパットもうまい」と15、16年の賞金女王になぞらえたが本人は「(賞金女王が)近くなったかもしれないけど、意識しないで、その試合を頑張っていきたい」と冷静だ。まずは29日開幕の樋口久子・三菱電機レディースで史上3人目の3週連続優勝に挑む。

 【古江 彩佳(ふるえ・あやか)】
 ☆生まれ 2000年(平12)5月27日生まれ。神戸市出身の21歳。
 ☆サイズ 1メートル54、54キロ。
 ☆ゴルフ歴 3歳から。母・ひとみさんの練習に手を引かれて行ったのがきっかけ。その1年後には周囲に「タイガー・ウッズと戦いたい」と豪語していたという。コーチは父・芳浩さん。兵庫・滝川二高2年だった17年にナショナルチーム入り。19年富士通レディースで史上7人目のアマチュア優勝を果たしてプロ転向。
 ☆勝負メシ 高校のころから試合の前には必ずとんかつを食べる。ただし、運を閉ざすからと、卵でとじたカツ丼はNG。
 ☆好きな人 目標は宮里藍さんだが、一番好きな人は歌手の浜崎あゆみ。カラオケの十八番は「BLUE BIRD」でいつも90点以上を叩き出す。
 ☆目標 小学校6年生の時につくったマグカップに(1)プロになること(2)優勝(3)賞金女王(4)日本一(5)世界一と書き込んだ。今はこの5項目に(6)結婚して優勝(7)母として優勝が加わっている。

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