女子100障害・寺田明日香 日本人初の陸上短距離「ママ」で五輪へ 「12秒84」の壁に挑む

[ 2021年5月8日 10:00 ]

「ママさんアスリート」として日本人初の陸上短距離種目での五輪出場を目指す寺田明日香(C)TBS
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 陸上女子100メートル障害日本記録保持者の寺田明日香(31=ジャパンクリエイト)が8日放送のTBS「バース・デイ」(土曜後5・00)に出演。「ママさんアスリート」として日本人初の陸上短距離種目での五輪出場への挑戦に密着した。

 寺田は恵庭北高時代に全国高校総体100メートル障害3連覇。卒業後所属した北海道ハイテクAC時代に、08年から日本選手権で3連覇するなど、12年のロンドン五輪に向けて注目される存在だった。寺田自身も、五輪出場を確信していた。

 しかし、11年に右足を剥離骨折。ケガの影響でタイムを落とし、五輪切符を逃してしまった。

 「走ってもうまくいかないのがわかっている。トラックを見るのも嫌で、陸上のことを考えたくないという感じでした」

 失意の中、23歳の若さで引退を決意。その翌年、峻一さんと結婚し、長女・果緒ちゃんを出産した。

 幸せな家庭を手に入れて、一度は断ち切った五輪への思い。だが、出産から半年後のイベントで10メートルダッシュをすると、一般人よりも遅かった。寺田は「引退してからの夢が、子どもの運動会で突然参加してきた母ちゃんが、めちゃ速い、『あの母ちゃんは誰だ』と言われるのが夢だった」とし、トレーニングを再開した。

 そして、引退から5年が経った18年に陸上への本格復帰を決断。19年6月に出場した6年ぶりの日本選手権で3位。その3カ月後の山梨で行われた「富士北麓ワールドトライアル」で日本新記録の12秒97を出した。「ママさん」での日本記録更新は前例のない快挙だった。

 それでも東京五輪出場には高い壁がある。参加標準記録の12秒84。0.13秒の開きを埋めるため、フォームの改造に着手。ハードルを「真っすぐ飛ぶ」のではなく「跨ぐように飛ぶ」ハードリングを目指す。そのために徹底的にスプリント力を磨いた。その効果が現れたのは昨年の全日本実業団。エントリーしたのはハードルではなく100メートル走。そこでトップ争いに食い込み、11秒台の好タイムを記録する3位だった。

 今シーズンの初戦だった4月29日の「陸上織田記念国際」では、ハードルにぶつかりバランスを崩しながらも、自身の日本記録を0秒01更新する12秒96。参加標準記録突破とはならなかったが、寺田は「まだいけるなと。自信になりました」と手応えを口にした。

 次なる戦いは9日、新国立競技場で行われる「東京2020テストイベント READY STEADY TOKYO-陸上競技」だ。「12秒84を狙っていきたい。(参加標準記録を)切ります」と言い切る寺田の走りに注目だ。

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