【玉ノ井親方 視点】コツコツと努力を重ね復活、千代の国が後半戦の面白い存在に

[ 2021年3月20日 20:32 ]

大相撲春場所7日目 ( 2021年3月20日    東京・両国国技館 )

<春場所7日目>明瀬山(下)を小手投げで破る千代の国(撮影・久冨木 修)
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 こういう力士が頑張っていると土俵も活気づく。ケガで幕下まで陥落しながら、コツコツと努力を重ね復活してきた千代の国が1敗で照ノ富士、高安の三役2人と並んでいる。

 1メートル81、147キロの体は大型力士が増えた現在、決して大きいとはいえない。そのハンデをカバーするように、前後左右に動き回り自分のペースをつくるのが持ち味。明瀬山戦も立ち合いで押されたが、相手の右を抱え込むようにして、体を右に開きながら小手投げで土俵に転がした。

 目いっぱい体を使って動き回るため肩、肘、膝と満身創痍(そうい)。しかも、先場所は所属する九重部屋で新型コロナウイルスの感染者が出たことで休場を余儀なくされた。その分、今場所は土俵に懸ける思いが人一倍ある。こういうタイプの力士は、上位にとってもやりづらい相手だろう。後半戦の面白い存在になりそうだ。(元大関・栃東)

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