大坂なおみ「あの蝶々も喜んでくれたかな」 日本のファンに届けた全豪V「皆さんのパワーになれば」

[ 2021年2月22日 10:53 ]

2年ぶりに全豪オープンを制した大坂なおみ(AP)
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 テニス全豪オープンの女子シングルスで2年ぶり2度目の優勝を果たした大坂なおみ(23=日清食品)が22日、所属事務所を通じて日本に向けて優勝メッセージを発表した。

 「応援してくださった日本の皆さま、心からありがとうございます。全豪オープンを優勝することができ、本当にうれしいです」と感謝。「あの蝶々も喜んでくれたかな」と添えた。

 「あの蝶々」とは、女子シングルス3回戦の試合中、コートに舞い降りた蝶(ちょう)のこと。第2セット、ゲームカウント3―2で大坂がリードした第6ゲーム。30―40で相手にブレークポイントを許した緊迫した場面で、大坂の足もとに蝶が舞い降りた。ここで大坂はサーブを打つのをやめ、蝶を手に取ってコートサイドに移動。そこで蝶を飛び立たせた後、コートに戻った。観客からは大坂の“優しさ”に大きな拍手が送られていた。

 さらに、大坂は「この優勝をコロナと戦っている世界中の人々と、先日、また地震が起きたというニュースも聞きましたが、10年前に東日本で起こった震災後、今なお困難に立ち向かっている日本の方々に捧げます」と記した。

 「コロナや地震など暗いニュースが続いていますが、こんな時こそ命の大切さをかみしめ、見なが助け合うことが必要だと思います。私にとっても、与えられた一瞬一瞬に感謝し、精一杯生きていくことがいかに大切か、自分自身の人生について考える時間となりました」。

 今回の全豪優勝が「少しでも日本の皆さんのパワーになればうれしいです」とし、最後は「そして、オリンピックでは全力でプレーすることを楽しみに、さらに強くなるように邁進します」と、東京五輪に向けても力強くコメントした。

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