JOC山下会長、森氏発言に「“ん?”と思った」けど…擁護姿勢崩さず続投要望

[ 2021年2月6日 05:30 ]

JOCの山下会長(左)と森組織委会長
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 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の発言を巡る問題で、日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(63)が5日、都内で取材に応じた。山下会長も同席したJOC臨時評議員会(3日)での森会長の言葉が、女性蔑視として国内外で大炎上。山下会長は発言について「不適切」としたものの、組織委トップの辞任は求めなかった。

 森会長の問題発言があったのは、3日のJOC臨時評議員会だった。「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などの言葉が国内外で大炎上した。評議員会に同席していたJOCの山下会長は、森会長が謝罪・撤回会見を開いた4日にコメントを出さず。「皆さんに直接対応するのがいい」と5日に取材に応じ「五輪・パラリンピックの精神に反する不適切な発言だった」と話した。

 山下会長がまずこだわったのは、森発言のシチュエーションだった。「議長が評議員会の閉会を宣言して、評議員会の議事が全て終わった後。厳密に言うとクローズした後」森会長はJOC名誉委員として評議員会に出席。山下会長が東京大会の準備の進捗(しんちょく)や新型コロナウイルス対策について話してほしいと依頼すると、話題は多岐にわたり約40分も発言。女性に関する部分について、山下会長は違和感や疑問を感じなかったのだろうか。「“ん?”と思った部分は正直あった。40分近く話された中で、確か真ん中くらいでそういった話になったんじゃないかな。最後は東京2020に対する期待で締めくくられた。ですから(不適切だと)指摘する機を逸してしまった」

 森会長の発言の際、出席者から笑いが起きたとされる点は、こう否定した。「JOCに確認したら、笑いが起こったところというのは、女性差別のところではないと報告を受けている」

 森会長の辞任を求める声は多いが、山下会長は擁護する。「謝罪されて発言を撤回されている。いろんな意見があることは分かっている。最後まで全うしていただきたい」五輪開催への逆風が増す中、組織委トップの続投を要望した。

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2021年2月6日のニュース