正代7勝 カド番脱出&優勝見えた!「あと1番集中、そこから先を目指して」

[ 2021年1月19日 05:30 ]

大相撲初場所9日目 ( 2021年1月18日    両国国技館 )

押し出しで玉鷲(手前)を下した正代(撮影・光山 貴大)
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 2敗の正代が玉鷲を押し出しで下し、7勝目をマーク。カド番脱出に王手をかけた。初日からの8連勝で単独トップだった大栄翔が宝富士にはたき込まれ、今場所初黒星。貴景勝は遠藤に引き落とされて7敗目となった。1敗の大栄翔を1差で正代が追い、3敗は朝乃山ら10人と混戦模様を呈している。

 日頃からネガティブな発言の多い大関から、珍しく威勢のいい言葉が発せられた。カド番脱出へ王手となる7勝目。正代は「あと1番集中して取って、そこから先を目指していけたら」と優勝への思いを口にした。

 出番前に全勝だった大栄翔に土がついた。「あまり気にはしていない」というものの、ライバルの背中はしっかりと視界に捉えた。玉鷲戦。立ち合いは「勢い負けした気がする」と押し込めず、喉輪で上体を起こされた。勝負のターニングポイントとなったのが右からのおっつけ。「体がよく反応した」と相手を横向きにさせ、間髪入れず両手を力強く伸ばして押し出した。

 大関2場所目でカド番を経験する。平成以降に誕生した大関28人中、昇進場所で負け越したのは正代を含め7人。公傷だった千代大海をのぞく過去5人の2場所目は9勝が最高と苦しんでいる。11月場所で痛めた左足首は回復したとはいえ、下がった時などの不安を完全に払拭(ふっしょく)したわけではない。「前に出るぶんには大丈夫」といつも以上に積極的な姿勢が結果につながっている。八角理事長(元横綱・北勝海)も「今場所は(調子が)いい印象はないけど、7番勝っているのは力が付いてきているんじゃないかな。悪い時でも勝つことが大事」と分析した。

 この日4人いた2敗力士のなかで唯一の勝利を挙げ、大栄翔とは再び1差。大関の意地を問われると「上がってから負けたくないという気持ちが強くなっている。気合を入れてリラックスして集中できれば」と力を込めた。その姿に、看板力士としての覚悟を垣間見た。

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