クライミング伊藤ふたば、東京五輪への道断たれ「まだ感情が整理しきれていない」

[ 2020年12月12日 18:57 ]

8月、リードジャパンカップ予選に臨む伊藤ふたば
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 日本山岳・スポーツクライミング協会は12日、国際連盟による東京五輪出場基準の解釈変更の取り消しなどを求めたスポーツ仲裁裁判所(CAS)への提訴が棄却されたと発表した。仲裁判断を受け入れ、既に代表に決まっていた男子の楢崎智亜(TEAMau)、女子の野口啓代(同)に加え男子の原田海(日新火災)、女子の野中生萌(XFLAG)が五輪代表となった。

 五輪枠は男女各最大2。日本は出場資格を得た選手が3人以上になった場合、各国が出場選手を選べると国際連盟に確認し、選考基準を定めていた。19年8月の世界選手権で男女で日本最上位メダリストの楢崎智、野口が日本協会に基準を満たして代表に。それぞれ決勝で日本勢2番手の原田、野中が出場資格を得ていた。

 日本協会は19年12月の五輪予選などでも新たに出場資格を得られるという認識だったが、国際連盟は19年10月に原田、野中が代表に決定済みという解釈を通知。提訴したものの、日本の訴えは退けられ、五輪予選で出場資格を得たとされていた男子の藤井快(TEAMau)、楢崎明智(同)、女子の伊藤ふたば(同)、森秋彩(茨城県協会)の五輪への道は断たれた。

 伊藤は日本協会を通じ、「まず、私が東京五輪に出場するために応援してくださった全ての皆さん、ありがとうございました。皆さまの支えがなかったら、私はここまで頑張ってこられなかったと思うので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。裁判の結果は望んでたものにはなりませんでした。まだ感情が整理しきれていないというのが本心です。これから、前を向き、より一層強くなれるように頑張っていきます」とコメントを発表した。

 藤井は「判断結果は残念ですが、結果は現実として受け入れたいと思います。まずはここまで応援してくださった全ての皆さまに感謝申し上げます。今できること、目の前にあることを、真摯に全力で取り組み、結果にこだわり、24年パリ五輪に向けてしっかり準備します」とコメントを発表した。

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2020年12月12日のニュース