【玉ノ井親方 視点】上位陣休場で火がついた御嶽海

[ 2020年11月14日 23:10 ]

北勝富士(手前)の攻めに耐える御嶽海(撮影・吉田 剛)
Photo By スポニチ

 【玉ノ井親方 視点】御嶽海が北勝富士に圧力勝ちした。学生時代から何度も対戦し、手の内を知り尽くしている。お互いに癖も分かっているので、立ち合いで当たった後の流れをいかにつかむかがポイントだった。低い姿勢で右を差しながら前に出て、相手が引いたところをそのまま押し切った。

 今場所は序盤で早々に2敗。押し込んでも相手に回り込まれ、足が付いていかない相撲もあった。気持ちが乗っているときは無類の強さを発揮するが、一つ負けるとズルズルいく気分屋。ただ、序盤で2大関が休場し、自分より上の番付は貴景勝1人になった。それで気持ちに火がついたようだ。5日目からは真っすぐ前に出て相手に圧力をかける、いい時の御嶽海の相撲が見られるようになった。

 差しても取れるし、前に出ても取れるタイプ。優勝経験者らしく、このまま勝ち星を伸ばして横綱、大関が4人も不在の場所を盛り上げてほしい。 (元大関・栃東)

続きを表示

2020年11月14日のニュース