AS日本代表 チームTR新テーマは「空手2020」 2大会連続表彰台へ“突き”進む

[ 2020年1月10日 05:30 ]

息の合った演技を見せる日本代表の選手たち(撮影・村上 大輔)
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 東京五輪に出場するアーティスティックスイミング(AS)日本代表が9日、都内で練習を公開した。五輪本番の使用曲も発表され、チーム・テクニカルルーティン(TR)の新テーマは「空手2020」に決定。銀メダルを獲得した00年シドニー五輪以来5大会ぶりに日本発祥の空手を取り入れ、2大会連続の表彰台を目指す。

 頭には20年前のイメージが残っていた。00年シドニー五輪。優勝したロシアに、これまでの最少得点差となる0・286点差の銀メダルに輝いた時のテーマが「空手」だった。頂点に最も近づいた時に採用していた勝負手。井村雅代ヘッドコーチ(HC=69)は「00年も空手をやり、好きなルーティン。世界的な認知度も高く、日本が誇るべきもの。シドニーの時はスローテンポで今聞けば古い感じがするが、今回はアップテンポで新しい。格好いいクールな日本を表現できる」と語った。

 昨年8月から新テーマの練習を開始した。随所に突きや蹴りなどの動作が入り、切れ味鋭い動きが特徴だ。この日は公開されなかったリフトにも空手の動きが取り入れられているという。8、9月は週3回のペースで形を特訓。師範を招き、道着も新調した。現在も練習は継続。プールサイドで道着を身にまとい、正拳突きなどを繰り返す。9月には井村HC以下、全8選手が空手プレミアリーグ東京大会を視察した。

 足技の切れを増す目的でバレエのバーレッスンも導入。アップテンポの曲に対応するため、新たにポップ系のダンス講師も招いた。フリールーティン(FR)のテーマは「今日はお祭り!」を継続。8月には徳島の祭りに参加して演舞台で阿波おどりを舞い、現場の熱を体感した。乾主将は「8人で過ごす時間が増えて、雰囲気は凄く良くなっている。自信を持って臨めるところまで練習したい」と力を込めた。昨夏の世界選手権はロシア、中国、ウクライナに次ぐ4位。逆転での表彰台に向け“AS道”をまい進する。 

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